2024年のパリ・オリンピックでブレイクダンスが正式競技に採用されるなど競技人口が年々増加しているダンスに注目しました。
今年1月には世界初のダンスのプロリーグが日本で開幕しましたが、そこに企業が熱い視線を送っています。

株式会社コーセー
[blogcard url="https://www.kose.co.jp/"]
世界初のダンスのプロリーグ「Dリーグ」。プロのダンサーで結成された9チームが競い合い日本一を決定します。優勝賞金は3,000万円。

Dリーグに参加したダンサーのRyo-spin(リョースピン)さんです。

こちらのスタジオ「studio worcle」でチームで集まって練習をしているということで訪ねてみると…


そして始まったのはパリ・オリンピックで正式競技に決定したブレイクダンスです。

近くで見ると迫力がすごいですね。

リョースピンさんが所属するのは「KOSE 8ROCKS(コーセーエイトロックス)」。実はこのチームのスポンサーは化粧品会社のコーセーです。

Dリーグの9チームはコーセーのほか、セガサミーホールディングス、エイベックスなど全て企業が運営。



選手は企業とプロ契約を結んでいます。

リョースピンさんはこれまでダンススクールの講師として活動していました。コロナ禍でレッスンが減少してしまいましたが…
コロナ期間とかぶりレッスンができなくて生活に不安な時期もあったが、Dリーグのために上京して安定して暮らせるようになった。

チームに所属するダンサーの給与は年俸制。Dリーグが最低保証額を設定しています。

実はダンス経験者の片渕アナウンサー。プロのダンスにチャレンジです。

片渕アナウンサー、なかなかのダンスでした。
プロダンスリーグもJリーグやプロ野球に並ぶくらい稼げるリーグになれば。

「年俸は?」
億いきたいですね。

そうなればキッズたちも夢ができるので目指して頑張りたい。

「趣味でなく仕事として目指せる世界がくるかも?」
つくりたいです。

一方、チームを運営するコーセーの狙いはダンス世代である10~20代の若年層の開拓だといいます。


コーセーの小林祐樹さん。
化粧品のマーケティングで若年層で好きになったブランドはライフタイムバリュー(顧客生涯価値)が高い。

入り口としてチームを通じ、コーセーを好きになってもらえたら。

フィギュアスケートなど数々のスポーツのスポンサーとなっているコーセーですが、チームの運営は今回が初めてです。

「スポンサーとチーム運営でコストの違いは?」
予想の倍以上。

ビジネス的に考え、3年優勝ができず、マーケティング価値を感じなくても、「じゃあやめる」とチーム運営の場合はいかない。

女性の選手にはコーセーの化粧品を提供。

使用感をSNSに載せるとファンからリアクションがあるなどマーケティング効果を実感しています。

Dリーグのタイトルスポンサーを務めるのは第一生命です。若年層との接点を増やしたいという狙いがあります。

第一生命保険の柿本亮さん。
若年層の認知度をどうあげていくか。

Dリーグを見ることで第一生命の名前もお客様の目に入るので、若者を支援している企業としてPRにつなげる。

では、スポーツをプロリーグ化するとどんなメリットがあるのかスポーツビジネスの専門家、葦原一正さんは…
一般的にスポーツは4大収入がある。

チケット収入、スポンサー収入、放映権収入、グッズの収入。

この20~30年の結果としてプロ化したほうが収益レベルは上がっている。

ただ全てのスポーツがプロリーグ化すれば成功するというわけではありません。カギはリーグのリーダーシップだといいます。

メジャーリーグも20~30年前までは全然盛り上がっていなかった。

日米で大きな差が開いたのはリーグが強いリーダーシップを発揮したから。

例えば放映権をバラバラで売るのではなく、リーグがまとめて売った方が高く売れる。

高く売った分をチームに分配する仕組み。

重要なのはリーグが強い力をもって統制していくことが大きなポイント。
