ビジネス関連 ワールドビジネスサテライト

[WBS]現地から最新情勢!韓国大統領選 出口調査も僅差

2022年3月9日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

韓国では大統領選の投票が終わり開票作業が進められています。

革新政権の継続を掲げる与党の李在明氏と保守系の最大野党の尹錫悦氏。両候補の支持率は最後まで拮抗し歴史的な大接戦となっています。

大接戦 韓国大統領選!政権交代の可能性も

ソウル支局の武部慎一記者。

私はいま共に民主党の李在明候補の陣営にいます。

午後7時半に投票が締め切られ、複数の韓国メディアがわずか1ポイント以内の大接戦という出口調査の結果を報じると集まっていた党関係者などから歓声と共に拍手が起きていました。

今回の投票率は午後7時半時点で前回選挙と同水準の77.1%となっています。その関心の高さも伺えます。

大統領選の接戦のカギとなっているのが若者たちの一票でした。

大接戦 韓国大統領選!カギを握るのは若者の1票

政権交代の是非が最大の焦点となった大統領選挙。

イ ジェミョン、イ ジェミョン。

貧困家庭の出身で薄毛治療の保険適用などユニークな公約で話題を集めた革新系与党候補の李在明氏。

ユン ソクヨル、ユン ソクヨル。

検事総長として文在寅大統領側近の捜査を指揮するなど政権と真っ向から対立した保守系最大野党、尹錫悦氏。

大統領選挙は最終的にこの両候補の事実上の一騎打ちとなりました。

選挙戦最後となった3月8日には…

選挙戦が残り2時間となり、いま尹錫悦氏が現れました。

両候補が最後の訴えの舞台に揃って選んだのはソウル市内の若者の街でした。

60代以上が野党指示の保守系、40~50代が与党支持の革新系とはっきりと支持層が分かれる韓国。一方で20~30代の若者は無党派層が多いとされます。

そのため両候補とも勝敗のカギを握る若者に的を絞り選挙戦を展開しました。

まだ決めていない。「絶対に選びたい」という候補がいない。

住居や雇用の政策をたくさん見た。

私も雇用の政策を見て選びました。

一体、韓国の若者はどちらに票を投じたのでしょうか。

ここまで接戦となった理由の一つとして現地メディアは出口調査の分析から20代の票が予想以上に与党・李在明氏に流れている可能性があるのではないかと報じています。

また選挙戦では終盤に差し迫った先週末に野党候補が一本化しました。それが逆に与党側の危機感を煽り、一致結束して巻き返したとの見方もあります。

結果は見通せず、体制判明は未明になるとみられます。

気になるのは日韓関係です、どちらの候補が関係改善に追い風となりそうでしょうか。

2人は外交政策、特に対日姿勢で違いがありました。ともに日韓関係は改善が必要としながらも李在明候補は強行的な発言が目立ったのに対し、尹錫悦候補は両国の首脳が互いの国を行き交うシャトル外交の復活にも意欲を示すなど日韓関係を重視する姿勢も示してきました。

ただ、ある韓国外務省の関係者に取材すると「どちらが勝つとしても国民がどれだけ支持してくれるか、勝ち方が大事」と、そして「接戦であればあるだけ自分と違う対日姿勢に表が入ったということ」でそうした世論は無視しづらいのではないかという見方を示していました。

-ビジネス関連, ワールドビジネスサテライト
-