新型コロナウイルスに翻弄される日々が続く中、なんとか立ち上がった日本企業があります。
2週間ぶりの操業再開に密着しました。
小松マテーレ株式会社
[blogcard url="https://www.komatsumatere.co.jp/"]
3月16日、ある企業の出社の様子です。
体調チェックシートありますか。
2週間、特に問題は?
ないです。
社員が出したのは2週間分の健康状態を記入した健康チェックシートです。
こちらでも、
チェックシート回収します。きょうの体温は書いてありますか?
下に書いてあります。
石川県能美市に本社と工場を構える小松マテーレ。社員1,300人を抱え、東証一部に上場する企業です。
染色で高い技術を持ち、海外の有名ブランドにも素材を供給しています。
しかし、社員3人がパリへの出張から戻った後、新型コロナウイルスの感染が確認されました。
そして今月2日から業務を全面的に停止。
小松マテーレの中山賢一会長兼社長、
社員の命、健康があってビジネスができる。これがなくなればこの会社は先がない。<。>
事業の全面停止という苦渋の決断。
あれから2週間、今朝工場の機械が動き出しました。
ピンチはチャンスなりと現状に甘んずることなく、一人一人の意識と行動が小松マテーレの将来を左右する。
再開にあたりTV会議システムを通じて東京や大阪の営業所の社員にも思いを伝える中山会長。
営業所も動き出しました。
2週間ご迷惑をおかけしました。
今から挽回していく。
営業所では2週間の業務停止中、テレワークで仕事を続けていました。
社員の一人が出社後、すぐに取り掛かったことは、
テレワークで自分のパソコンを自宅に送った。
それが今、戻ってきた。
生地のデザインに欠かせない特別なパソコンとプリンターです。
わざわざ家に送って作業していたといいます。
事業の再開にあたり感染対策もまとめられました。
髙木泰治管理本部長、
初めてのことで試行錯誤が多かった。マスクはどの時点で着用、不要とか。
こういう形で指示を出して動いている。
マスクの着用について細かく指示。
さらに食堂では…
椅子が間引きしてあるのが見えるが通常の半分くらいにした。
食事時はマスクを外すためリスクが高まるとして間隔をあけて座るようにしました。
必ず2週間の業務停止を取り返してお客様の役に立つよう頑張って見せたい。
社員の闘志も燃えている。
銀河鉄道株式会社
[blogcard url="http://gintetsu.co.jp/"]
午前5時。
夜明け前から点検作業を行っていたのはバス会社「銀河鉄道」の山本宏昭社長。
新型コロナウイルスの影響で全国の観光バスでキャンセルが相次ぐ中、ここも例外ではありません。
3月は予約があった220台のうち、実際に運行したのはわずか28台。
月給45万円の固定給で雇うドライバーもバスもただ待機している状態。
そこで始めたのが、
乗車人数は本日8人。
お客様に感動を与えること、これが銀河鉄道の使命である。
本社の東京・東村山市から新宿と丸の内を結ぶ無料通勤バス。燃料代は銀河鉄道の持ち出しです。
困っているのはうちだけではなく、あらゆる業種の人。
損得ではなく、今やれることをやるしかない。
午前6時前、東村山駅前。
お客様が次々とやって来ました。
乗車前に消毒スプレー。
そして走行中は2席で1人。隣り合わないようにしてゆったりとスペースを取ります。
また次亜塩素酸水を撒いて除菌をします。
リラックスできて、乗り換えなしで助かっている。
東京駅まで電車通勤より40~50分余計にかかりますがゆったりと座れるのも利点です。
満員電車ではないので感染リスクを考えるとゆったり座れるしバスの方がいい。
通勤客を乗せた後は営業所に戻り隅々まで洗浄作業。
ここまでする理由について山本社長は、
自分たちが生き残ろうと姑息なことしても通用しないから。
こういう時だから助け合う。