小金屋食品株式会社
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続いてやって来たのは大阪府大東市にある小金屋食品という会社。
お出迎え頂いたのは大阪生まれ大阪育ちの女性社長、吉田恵美子さん。
社長曰く大阪はある食べ物が極端に売れない不毛の地らしい…
それが、
納豆の不毛地帯になります。
「納豆?」
昔から納豆は食文化に馴染みがない地域でした。
納豆。
納豆
実際に大阪の方々に聞いてみると…
「納豆はお好きですか?」
僕は嫌いだね。
口の中、変なにおいするじゃん。
においが苦手。
「周りの方、納豆食べます?」
食べる子少ないですね。
納豆しかなくなったら飢え死にするという子もいる。
確かに納豆の特ににおいが苦手って方がかなり多い。
ちなみに取材に同行した大阪在住のカメラマンも…
納豆は嫌いですね。
「嫌い?」
食べないですね。
昔から食べないです。納豆の存在もよくわからない。
いらないです。
納豆の消費額のデータを見てみても大阪市は47都市中42位、神戸市は41位、和歌山市は47位とまさに大阪を中心とする関西地方は納豆不毛の地。
しかし、こちらの小金屋食品、従業員わずか9名と大阪の小さな納豆メーカーながら、
年商約8,000万円。
かなりの売上げ!
糸物語
なぜ大阪でそんなに納豆が売れるのか?
その秘密は5年前に発売したとある新商品にありました。
それが新型納豆「糸物語」。
大阪府内のスーパーや高島屋大阪店などで販売され、売り上げはここ10年で3倍!
こちらの納豆、普通の納豆との違いはその作り方にあるということで現場を見せて頂くと…
これは小粒納豆になります。大豆が炊き上がった状態。
直径1mほどの大きな釜で大豆の芯がなくなるまでじっくり煮込んだら、霧状にした納豆菌を大豆の表面に吹きかけ、容器に入れたら小さな部屋に運び込んでここで大豆を発酵させます。
ここまでは普通の納豆作りと特に変わりませんがこの先がちょっと違う。
小金屋食品の工場長、久保美智恵さん、
うちの納豆は温度が低めで時間をゆっくり発酵させているので納豆のにおいが控えめなんです。
低温で長時間発酵させることで納豆のにおいを少なくしました。
先程の納豆嫌いのカメラマンに頼み込み、小金屋食品の納豆を食べてもらうと…
お!
納豆のにおいあまりしない。
これいけるね。
なんと36年間嫌いだった納豆が食べられちゃった!
しかし、なんでこんな納豆を作るようになったのか?
元々はこの会社、いまから57年前に吉田様のお父様が創業。当時は普通の納豆を作っていました。
しかし、20年ほど前から大手メーカーが参入し、ただでさえ厳しい大阪での売り上げがガクッと落ち込んでしまった。
「このままではつぶれちゃう!」とお父様から引き継いだ吉田さんは従業員の声を参考ににおいを抑えた関西向けの納豆を考案したというワケ。
この納豆には関西人に食べてもらうためのさらなる工夫が…
納豆のタレが醤油味だけだと関西の人は辛い。
一般的な納豆のタレは醤油をベースに作っていることが多いのですが、関東でポピュラーな濃口醤油に対して関西で人気なのは薄口醤油。
そこで吉田さんはタレのベースの濃口醤油を薄口醤油にチェンジ。
そして関西人にはせっかちの方が多いので卵やキムチなどのトッピングをあらかじめ小分けにして同封した商品を販売。
極めつきは3年前、トッピングを30種類以上取り揃えた納豆だけの専門店をオープン。
こちらのお店だけでも年間売上げはおよそ1,200万円というからスゴい!
小金屋食品は納豆不毛の地でがっちり!
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