こちらのパスタ、1袋で5kgあるということです。およそ50皿分これで作れるのですが、値段は860円です。

今こうした格安・大容量の商品が買える業務スーパーが人気だといいます。
しかし、食品の価格を長い期間で見てみると全く違った景色が見えてきました。
WBSと日本経済新聞データ取材班との連動企画「チャートは語る」で食品価格の実態を追いました。

株式会社神戸物産
[blogcard url="https://www.kobebussan.co.jp/"]
消費の実態を探るためWBSが向かったのは横浜市にある業務スーパーです。

店内にはその安さを求めてたくさんのお客様が。
ちょっと重いかな。

お客様を惹きつける理由はお得感です。

冷凍チキンカツ(1kg)428円。

冷凍うどん(5玉)147円。

さらに人気の商品がこの白い塊です。冷凍ホイップクリーム(1kg)258円。

神戸物産のIR・広報、花房篤史課長、
残った分は冷凍庫に戻せる。

業務スーパーを運営する神戸物産の売上高はこのコロナ禍でも前の年から10%以上増加しています。

厚生労働省の統計によると月々の給与は4月から9月まで6ヵ月連続で前の年より減っていて、消費者がよりお得な商品を求める傾向が強まっていると見られます。

株式会社イズミ
[blogcard url="https://www.izumi.jp/"]
西日本に多くの店舗を構えるゆめタウン。

店内を覗くと…
篤田聡志記者、
ズバッと値下げ100品目とあります。

今月100品目の値下げを実施。カップ焼きそばやチーズなど累計では2,000品目近くを値下げしました。

ゆめタウン廿日市の鈴木達朗食品店長、
買い上げ点数も客単価も去年と比べて約10%伸びている。

他にも西友など大手スーパーが商品の値下げを拡大しています。

株式会社日本経済新聞社
[blogcard url="https://www.nikkei.com/"]
消費者がお得な商品を求める一方で食品の価格を分析すると意外な事実が…

調査したのは日本経済新聞のデータ取材班です。
日本経済新聞社の北爪匡記者、
全体の結果だと容量あたりの単価が2010年以降に上がっていく。

10万点前後の食品について調べたのは内容量あたりの価格です。
2002年から今年8月までを分析すると2010年から上昇が続いていて、この10年で11%以上の値上げが起きているというのです。

監修した東京大学の渡辺安虎教授は、

値段が上がっているというよりパッケージが小さくなってきている。

世帯の人数がどんどん減っているのを反映して中身が小さくなっている。

食品の実質値上げとともに増えてきているのが一人世帯。
いまや全世帯に占める一人暮らしの割合はおよそ3割です。

食品のパッケージも小さいものが増えたことで内容量あたり価格も上がっているのです。
「ステンレス値上げ」という言葉もありますが街の人も気付いているようです。

確かにちょっと少なくなっていない?という感じはある。

クッキーがこんなに小さくなっている。

ポテトチップスを開けると「あれ、これしか入っていない?」と思った。

さらに、
キットカットはつい最近パッケージが変わって気付いた。

量が少ないともうちょっと食べたいなぁと思う。

ネスレ日本株式会社
[blogcard url="https://www.nestle.co.jp/"]
本当にキットカットは小さくなっているのでしょうか。

およそ20年、キットカットに携わっているというメーカーの担当者を直撃。

その中身は…
木下幸太郎記者、
こちらが従来のキットカット。こちらが9月にリニューアルされたキットカットです。リニューアルされたほうが少し小さくなっています。


確かに長さが5ミリほど小さくなっています。重さも1.7グラム減っていました。

ネスレ日本の竹内雄二さん、
カロリーを気にしたり、砂糖摂取量を気にしたり、チョコレートを購入するときに懸念するお客様が増えている。

食べやすい一口サイズに変更した。

1つを小さくした分、全体の枚数は14枚入りから15枚入りに変更。全体の重量は13.9グラム減っています。
