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[WBS] 【ロングセラー研究所】午後の紅茶

2017年1月10日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

キリン株式会社

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1986年、チャールズ皇太子とダイアナ妃が来日し、ダイアナ旋風が巻き起こりました。

それから30年間、根強い人気を誇るロングセラー商品がキリン株式会社、午後の紅茶です。

甘いお菓子を食べるときはストレート。

夜残業をしているときはミルクティー。

自販機に合ったので、高校の。友達とおしゃべりをしながら飲んでいた。

日本初のペットボトル入り本格紅茶で30年間の累積販売本数は9億3,000万lケース。

しかし、

減る一方。どうしたらいいのか、わからない状態。

一時期売上が低迷した意外な理由と、それを乗り越えロングセラーとなった極意とは?

午後の紅茶

午後の紅茶が作られているキリンビバレッジ株式会社の湘南工場。

製造工程は家庭での作り方とほぼ同じ。お湯に紅茶の葉を入れて数分間蒸らす。タンク一つで2トンの紅茶ができあがります。

1分間に500mlの紅茶が900本。多い日には1日に4万5,000ケースが作られます。

30年前の1986年、ペットボトル入りのウーロン茶を売り出したキリン株式会社は、次の商品として紅茶を選びました。

クリアアイスティー製法

しかし当時の開発担当はいきなり壁にぶつかりました。

当時の開発担当の出内け桂二さんは、

普通の紅茶を容器に入れて冷やすと、このような色になる。

紅茶は冷やすと成分のタンニンなどが結晶化し白く濁ります。これでは透明なペットボトルに入れたとき、消費者が持つ紅茶のイメージに合わない。

開発担当は世界中から茶葉を集め、濁らないものを探しました。

しかし、どうしても濁ってしまいます。

毎日、朝から晩まで1日の飲食物が紅茶だけという2ヶ月間。

試行錯誤の末、辿り着いたのが濁り成分を沈殿させて取り除く「クリアアイスティー製法」だった。

細かい方法は今も一部のキリン株式会社の社員にしか伝えられていません。

生茶

こうして1986年、日本初のペットボトル入り紅茶「午後の紅茶」が発売されました。

「午後ティー」の愛称が付けられ販売を順調に伸ばしていった午後の紅茶。

しかし1997年の4,300万ケースをピークに販売数にブレーキがかかりました。

一体、何が起こったのか?

当時のチームリーダー、山下健一さんに話を聞きました。

当時は無糖茶がブームだったが、当社も「生茶」を発売し大ヒット。この余波を「午後の紅茶」が受けた。

2000年にキリン株式会社が「生茶」を発売。このヒットが「午後の紅茶」の売上に大きく影響しました。

得意先と話しても「生茶すごいね!」。「午後の紅茶」の話題も少なくなり、気付いたらライバルは他社ではなく身内にいた。

その後、低迷する午後の紅茶を救う決定打となったのが「生茶」と同じ無糖茶「おいしい無糖」でした。

このヒットを追い風に最近の5年は順調に販売数を伸ばし、2016年には史上初となる5,000万ケース超えとなりました。

発売30年を経ても衰えない午後ティー人気。そのロングセラーの極意とは?

現「午後の紅茶」担当の田代義法さんは、

商品名も「アフタヌーンティー」の文化から由来したもの。紅茶ならではの新しい価値、いろいろな価値を提供し続ける

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