株価が連日上昇する一方で人々の景気の実感は厳しさが増しています。
9月8日に発表された8月の景気ウォッチャー調査では街角の景況感を示す現状判断指数が34.7と7月に比べ13.7ポイント低下しました。
この下げ幅は新型コロナの感染拡大が大きく響いた去年2月以来の大きさです。
街の人達は景気の先行きをどう見ているのでしょうか。

キラキラ橘商店街
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都内の商店街にやって来ました。

足元の景気は…
「8月の売り上げは?」
理髪店店主。
全然。コロナ前に比べ30%以上落ち込んでいる。

人通りもなくなり全くダメ。

洋服店店主。
人がぜんぜん歩いていない。コロナで売り上げが半分に減っている。

8月の感染者の急増で外出する人が減り、売り上げに大きく打撃を受けたという声が。
景気ウォッチャー調査でも人出の影響を受けやすい飲食、サービス関連が大幅に低下しています。

先行きをどう見ているか聞いてみると…
パン店店主。
忙しくなることはないと思うので。

「希望の光は?」
今のところはないと言った方がいい。

先を見通せない状況に半ばあきらめの声が。
2~3ヵ月先の景気の先行きについて聞いた調査も前の月に比べ4.7ポイント低下しています。

しかし一方で…
こういうケーキは売れるようになった。チーズケーキとかガトーショコラとか。

プチぜいたくみたいなものがすごく人気。

メガネ店店主。
メガネで高額な物が何点か出たりした。

客単価が普段3万円くらいが5万円。

飲食や旅行にお金を使わなかった影響などで高額な商品が売れているといいます。
景気の変化に影響を受けやすいタクシー運転手たちは…
「今の状況は?」
最悪。

夜は壊滅的。

今後の見通しは…
ワクチンが普及し行動制限が緩和されていくようなので良くなることを期待している。

一方、同じく打撃を受ける観光業は…

去年はGoToトラベルの影響で賑わいを見せていた箱根ですが、きょうはこの人通りの少なさ。


土産物店。
人手は少ない。通常はこんなもんじゃない。

「景気はどうか?」
いいはずがない。むちゃくちゃ悪い。

今は厳しい。

今年のはじめは年末から忙しくなると思っていたが、この状況なら景気回復は来年春まで延びる。

観光地では我慢の季節が続きます。
ただ一部では明るい兆しも。

箱根藍瑠の渡辺健支配人。
こちらが最上階の部屋。

こちらの宿ではすべての部屋に個室の露天風呂を完備。食事も含め全て個室で完結するためお客様同士の接触がほとんどなくコロナ禍でも人気だといいます。

帳簿を見せてもらうと…
8月の売り上げ。

宿泊が前年比108.6%。おととしと比較してほぼ同等。

さらに・・
追加料理が195.6%。売店が142.5%。去年を大幅に上回ることができています。

食事や土産販売などの売り上げが大きく伸びていました。
宿泊客が以前は旅館の外で使っていたお金をコロナ禍の今は外出せずに旅館の中で使っているといいます。

「今年の8月は景気良かった?」
そうですね。

今年の8月は多くのお客様が来た。景気はよかった。

しかし、箱根全体の人出が減っていることは長期的には不安な材料だと話します。

箱根全体としてお客様の数が減ると箱根に来る目的が薄れる。

観光施設、土産店含めてお客様に楽しんでもらえる日が一日でも早くくるといい。
