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[モーニングサテライト]【輝く!ニッポンのキラ星】[株式会社カチタス]

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地域で奮闘する企業を取り上げる「輝く!ニッポンのキラ星」。

まずはこちらをご覧ください。全国の空き家の数の推移です。空き家は年々増加していて2018年には30年前の2倍を超えるおよそ850万件に達しています。

今回取材したのは解決の一助になるかもしれない群馬県発の取り組みです。すでにある不動産に新たな価値をつけて再生するという事業に注目しました。

全国の空き家問題を救う!群馬・桐生市 中古住宅再販売

群馬県高崎市にあるこちらの一戸建て。

1階には対面式キッチンに広々としたリビング18帖。さらには8帖の和室も。2階には洋室が2部屋。バルコニー付きの3LDKで物件の価格は1,599万円。

同じ高崎市の新築一戸建てと比べて半額ほどだといいます。

カチタス 高崎店の髙田康弘さん。

家の中、全てを新品交換するわけではなく元々の良い部分は残してリフォームしている。

実はここリフォーム物件。

安さの理由は…

設備関係の仕入れを一度に大量発注することによって一般よりも安くリフォームできる。

またリクエストに合わせたリフォームではなく、事前に用意されたプランをベースに予算内で改修。価格の上昇を抑えています。

物件の再生を手掛けているのは群馬県桐生市に本社を構えるカチタス。

1978年創業で従業員は725人。

2017年に東証一部に上場しました。

2021年度の売り上げは977億3,500万円。

また74億4,000万円の純利益を計上しました。

中古戸建住宅を買い取り、再販する事業で業界トップです。

埋もれる家に価値を足すという思いが込められた社名「カチタス」。

名付けたのは社長の新井健資さんです。

25年ほど前、住宅ローンの支払いができなくなった競売物件を買い取りリフォームして販売するビジネスモデルが出発点。

1998年、カチタスは市場価値が低い戸建て競売物件の買い取り再販事業をスタート。

競売物件が対象なので地方裁判所の近くに店舗を構え全国展開を進めました。

北海道でいうと札幌ぐらいしか拠点がない会社も多いが、カチタスは釧路や北見など全国の地方都市まで拠点を構えている。

工務店ネットワークを含めて会社の基盤、インフラとして残っているのが強み。

その後、地方での強みを生かし、競売物件だけではなく空き家を始めとした古い戸建ての買い取り再販事業にシフトしました。

しかし、一抹の不安も…人口が減る地方で果たして需要があるのかどうか。

メインの世帯年収が200~500万円。

地方だと一番のゾーンで900万世帯。

我々の住宅は土地と建物合わせて1,500万円前後、今の家賃と同じかそれ以下で住宅ローンが組める。

買い求めしやすい価格設定が人気ポイント。

安かろう悪かろうではなく、いかにして品質を担保するのか。

同じ業界の中では確認の作業を自社の担当者が行うのが一般的ですが、カチタスの場合、店舗担当者、改修工事の施工会社、シロアリ検査を行う業者、三社で改修前の物件確認を行っています。

元々キッチンですが撤去して洋室に変更したいと思っている。

移設大丈夫そうですか?

距離はあるが問題ない。

シロアリの被害ありましたけど修繕して予防処理すれば問題なく安心して住める。

三社で確認することで物件の精度が上がり、また想定外の改修費用が発生しにくいとしています。

2017年にはニトリホールディングスと業務資本提携。

ニトリの顧客層を生かして仕入れを増やしています。

年間販売戸数ランキングでは8年連続で1位。同業他社に大きな差を付けています。

近い将来は1年間に販売戸数1万棟を超えていきたい。

日本ではまだ新築志向が比較的強いので良い中古住宅を売り出すことによって日本の新築志向から「中古住宅をきちんと住み繋いでいく」住まいの考え方に変えていきたい。

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