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[WBS]東京で3万6,814人感染!キット・解熱剤"不足懸念"に対策は

ワールドビジネスサテライト(WBS)

7月29日に東京で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は3万6,000人を超えて金曜日としてはこれまでで最も多くなりました。感染の急拡大を受けて検査キットや解熱剤が不足するとの懸念が高まっていますが7月29日に新たな動きがありました。

第7波感染拡大でどうなる!不足する検査キットと解熱剤

7月28日に新規感染者が初めて4万人を超えた東京。7月29日に新たに3万6,814人の感染が確認され、ここ1週間は曜日ごとの過去最多を更新し続けています。

8月に入る来週以降、都内の感染者は5万人を超えるとの予測もある中、小池知事は…

東京都
小池知事

「都県境をまたがないでください」ということは今回言っていない。

行動制限に慎重な考えを改めて示しました。

こうした中、懸念が高まりつつあるのが抗原検査キットの不足。政府は7月29日に国がメーカーから買い上げ、必要な人々に供給していく方針を示しました。

後藤厚労大臣

第1弾として1,200万個回分買い上げ、27日から配送を開始しているが第2段としてさらに約1,200万回分を準備し追加で配布する。

さらにいま懸念されているのがコロナの発熱患者に処方される解熱剤「カロナール」の不足。政府も警戒を強めています。

後藤厚労大臣

製薬企業からの供給がなかなか厳しく医療現場で一部不足が生じている。
過度な買い占めを行わないよう本日付で医療機関・薬局に周知を行う。

午後8時すぎ、都内の調剤薬局「かすみ薬局」を訪ねると…

薬局の店員

薬を届けに行く。結構増えている。

自宅隔離をしているコロナ患者に薬の配達です。感染拡大に伴い薬を求める人も急増しているのです。

この薬局にカロナールの在庫はどのくらいあるのか見せてもらうと…

かすみ薬局
神永巖代表

200ミリで1,000錠近くある。
1ヵ月で1,000錠出るので今のところは必要最低限ある。

ここで取り扱うカロナール錠剤は3種類。どれも不足しているわけではないようです。カロナールはほかにも細粒のものや高齢者など錠剤が飲みにくい人向けの座薬もあります。通常の1ヵ月分ほどの在庫は確保しているといいますが…

かすみ薬局
神永巖代表

7月は十分だったが8月は分からない。いつどこで需要が増えるか読めない。

カロナール錠剤の国内シェアで8割以上を占めているのがあゆみ製薬。新型コロナを受け量産体制を取った去年は年間17億錠を出荷しました。さらに今年は20億錠にまで増やし生産ラインをフル稼働させています。

しかし、今回の感染急拡大を受け、供給のひっ迫が懸念されていました。

そして7月29日にあゆみ製薬は安定的な供給に支障が出るとして過去の発注量をベースに出荷量を割り当てる限定出荷を始めると発表したのです。

かすみ薬局
神永巖代表

1番需要があるのがカロナール。薬を扱う側としては非常事態。

アセトアミノフェンの主成分とするカロナールはもともと子どもや妊婦など幅広く使えることから広く処方されてきた解熱剤です。患者の状況次第では同じ解熱効果のあるロキソプロフェンやイブプロフェンなどの代替薬を使用していくことが必要だといいます。

かすみ薬局
神永巖代表

在庫量に応じてコロナ患者を診ている先生に必要があればイブプロフェンやロキソニン製剤を使える人には使ってもらえるように提言できれば。

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