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[WBS]「紙に印刷し保存」はNG?領収書の電子化 2年猶予の波紋[関東図書株式会社]

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今回の税制改正大綱案でも触れられている領収書などの保存について。

領収書は手書きのものがある一方で航空券をネットなどで購入した場合は領収書がメールで送られてくる場合があります。それをプリントアウトして保存する会社も多かったのですが、今後は紙ではなくて電子データとして保存することが義務化されます。

これは経理のデジタル化を進めるための法改正で来月から施行されます。

ところが土壇場でこの電子データによる保存の義務化が2年間猶予されることになりました。一体なぜなのか困惑する現場を取材しました。

領収書電子保存義務化へ!

「手が回らない」経理本音は?

創業70年を超える印刷会社にやって来ました。領収書などの電子保存が進んでいるのか取材してきます。

従業員60人ほどの会社「関東図書」。

請求書や領収書の9割以上が紙で保存されていて1年分となるとこの量になります。

さらに古いものを保存している場所に案内してもらうと…

関東図書の経理部、岡田麻由美さん。

直近のものはここに入っている。

ものがたくさんあって、隙間を見つけてしまっている感じなので。

「ここです」という場所がなくて多分、経理担当社以外は分からない。

「どれくらいの期間、保存しなくてはいけない?」

7年です。

領収書の保存期間は法律で7年と決められています。

こちらの会社は印刷会社でもともと印刷物が多いこともあり過去の領収書などは空いている場所を見つけて何か所かに分けて保存しています。

この辺に過去の請求書が…

処分に手が回っていない状態で。

そのままボンと捨てるわけにはいかないので、シュレッダーかけたりして。

出番があっても1~3年ぐらい。

去年の同じぐらいの時期に頼んだのはいくらぐらいだったとか。

それ以外はほぼ見ない。

違うものをしまえたらいいなと、もっと有効に活用できる。

日本で根強いこうした紙主体の経理をデジタル化するための法改正。しかし、今回の一部領収書の電子保存義務化については大きな課題が…

「電子保存義務化を知っているか?」

会社経営50代。

電子保存?いや知らない。

会社員50代。

知らなかった。

18歳以上の働く人に行った調査によると領収書の電子保存に関する法改正について内容を知っていると答えたのはわずか22%にとどまります。

関東図書でも法改正を知ったのは半年前。会計士に相談していますが、経理システムの導入など具体的な対応策はまだこれからだといいます。

「差し迫っているが 焦りは?」

本当に対応しなくてはいけないのかという気持ちもあり焦っている。

もう少し、みんなが分かる形で大々的に言っていただければ。

こうした状況を受け浮上してきたのが電子保存の義務化に向けた2年間の猶予期間の設置です。12月10日に決定される与党の税制改正大綱に盛り込まれることになりました。

自民党の石川昭政経産部会長。

個人商店などはまだそこまで電子化は進んでいない。

実態に合わせた格好にしたのではないかなと思う。

コロナ禍だったので事業者は経営の立て直しに集中してきたので猶予を持った方が良いのではという判断だと思う。

果たして2年の猶予で電子化に向けて企業の準備は進むのでしょうか?

絶対やらなくてはいけない部分はやると思うが、全面的に電子システムを導入し、全部電子にするのは2年でも難しい。

システム会社は特需期待

領収書の電子保存は土壇場で2年間猶予されシステム開発会社からも戸惑いの声が上がっています。

freeeのプロダクトマネージャー、小泉美果さん。

電子でやると決まっていたことからすると少し残念。

スマホを使った電子経理システムを提供している会社「freee」。

電子データ保存義務化の影響もあり、今年1年で導入した企業はおよそ10万社に上ります。

こちらの会社では来月からプランをバージョンアップさせるなどサービスを拡充。

電子保存の義務化に2年間の猶予が生まれたとしても電子化への流れは停滞しないと見ています。

企業は2年の猶予ができたからといって「後回しでいい」とは感じていない。

紙で作業する企業はペーパーレス化を進めないと2年間の猶予期間に間に合わない。

紙から電子に移行するポイントとなるのは2022年で変わらない。

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