日本の台所が築地市場から豊洲市場に移って10月11日でちょうど1年が経過しました。ところがいま意外な事態が起きていました。

豊洲市場
午前5時半。

鐘の音とともにマグロの競りが始まりました。

開場から1年を迎えた豊洲市場。
記念式典で東京都の小池知事は、
「この市場があったからこそ日本の食、長寿が守られていく」とプライドを持って皆さまと進んでいきたい。

築地から豊洲へ。
しかし、目玉だった一般客向けの商業施設の完成は2023年までずれ込むなど市場の賑わいや豊洲ブランドの確立はまだ道半ばです。

築地場外市場
そんな豊洲をよそに市場が去った築地には観光客が溢れていました。

築地食のまちづくり協議会の鈴木章夫理事長、
観光客や一般の消費者など買い物をするお客様が移転前と比べて非常に増えています。

場外市場の観光客が移転前と比べ3割から4割も増えているというのです。

豊洲より築地。

すごくにぎやかじゃないですか。

東京駅からは築地の方が近いので。

こっちでおいしい物が食べられる。

築地定番の卵焼きはもちろん、最近では観光客向けに新商品を展開する店舗も増えています。


その賑わいの中でひときわ目立つのが外国人観光客です。

豊洲市場について聞いてみると…
「豊洲を知っていますか?」
豊洲?知らないわ。

市場は移転したと聞いたがどこに移ったのかは知らない。

やはり外国人観光客にとって築地は外せない観光スポット。築地ブランドはまだまだ健在のようです。
一方、豊洲市場ですが取扱量は築地時代と比べ6%以上減少。理由は魚離れに加え、スーパーやネットなど市場を通さない産地との直接取り引きの拡大です。

株式会社亀和商店
そんな中、豊洲の仲卸業者が目指すのは海外。


こちらの仲卸業者は生のまま梱包し、シンガポールなどに輸出しています。
亀和商店の和田一彦社長、
健康的だとする日本食ブームもありチャンスとして伸ばしていきたい。

豊洲ブランド、行き先の一つがタイ・バンコクです。

去年オープンした「トンロー日本生鮮卸売市場」。

最大の売りは現在豊洲市場から直送される50種類以上の鮮魚です。

北海道産の殻付きウニや亀の手といった珍味も。


全部買いましょう。

メインのお客様は日本食店で現在2,000社が会員になっています。

普通に買うともっと高い。

直送ならでは、宮城産の岩牡蠣はこの日、280円。

買ったそばから頬張る人も…

新鮮で安い。これを可能にしたのが豊洲の仲卸「亀本商店」などと日本航空グループ「JALUX」との連携です。

週3回、JALの旅客機を使い1日以内に届くのです。
JALUXの加工食品部、飯島裕司課長、
市場という場所をかまえて飲食店に来てもらい自分の目で見て購入できるのが強みになっている。
