売り上げ世界1位のマンガアプリ「ピッコマ」を運営するカカオピッコマが来年の前半にも日本で上場する方針だと一部で報じられました。好調なピッコマの売り上げをけん引しているのが「ウェブトゥーン」と呼ばれる新しいマンガのスタイルです。その「ウェブトゥーン」の人気の秘密を探りました。
新たなマンガのスタイルに!?"タテ読み"ウェブトゥーンとは
マンガ家の真昼てくさん。いまマンガアプリで連載中の作品が「恋と薄情」。画面の下から上へとスクロールして読んでいくウェブトゥーンと呼ばれるスタイルのマンガです。
マンガ家
真昼てくさん

絵があってコマがあってセリフがあるのでマンガという形式だが全然別の娯楽。
縦にしか表現できないことがいっぱいある。
若い世代を中心に需要が拡大し、去年4,000億円を突破した電子コミック市場。人気のヒミツを街で聞いてみると…
25歳女性

通勤の途中に見られるし、場所を選ばずどこでも見られる。
16歳女性

めくらないくてよくスライドするだけでさっさと見られるのでスマホで読む。
ある調査ではマンガアプリのおよそ4割がウェブトゥーンのマンガを読んでいると回答しました。
スマホの消費者動向を調査
MMD研究所
三崎夏子さん

スマホに特化していてスクロールしやすい。カラーで見やすい。絵が大きく迫力がある。
マンガに触れてこなかった人でも「ウェブトゥーンであれば見よう」という人がいる。
このウェブトゥーンを売りに去年、マンガアプリ市場で世界1位を獲得したのがピッコマです。アメリカのブルームバーグによるとピッコマを運営するカカオピッコマは来年の上期にも東京証券取引所へのIPO(新規株式公開)を目指す方針で、関係者は時価総額8,000億円以上を想定しているということです。
この報道に対してカカオピッコマ側は…
カカオピッコマ

上場準備初期段階であるため具体的な日程や企業価値などに関してコメントができない。
一方、ピッコマを追う国内2位のLINEマンガ、およそ1,100ある連載作品のほとんどがウェブトゥーンとなっています。
LINEデジタルフロンティア
高橋将峰共同代表

ウェブトゥーンのグローバルでの成長率は日本の電子コミックも伸びているが、それをはるかに上回る日本の出版市場を超える規模に成長する可能性がある大きな市場。