中国・上海では6月1日午前0時に2ヵ月以上続いた新型コロナの感染拡大による事実上のロックダウンが解除されました。正常化に向けて動き出した企業ではロックダウンからの反動による消費の急拡大への期待が高まっています。
中国・上海"ロックダウン"解除!日系企業 消費の急拡大に期待
上海支局
菅野陽平記者

ロックダウンが解除されて出勤する人たちの姿が戻ってきました。
ただ平常時に比べると圧倒的に少ない印象です。
平常時より本数は減らされているものの公共交通機関も全面的に運行を再開。
オフィスビルでは…
上海支局
菅野陽平記者

ビルの入口にはQRコードが用意されています。スキャンすると私がここに立ち寄りましたということで記録が残ります。
陰性証明の提示はもちろん、感染者が出た場合、立ち寄った場所を特定できるようスマートフォンで行動を記録します。
繁華街には多くの人が…
2ヵ月間の停滞を取り戻すかのような賑わいです。
企業も多くが6月1日から始動しています。
日本の刃物メーカー「貝印」。
6月1日に出勤したのは1人だけ。
机の上のカレンダーは3月のままです。
6月2日から従業員の復帰を進め、週明けから本格稼働するといいます。
ロックダウンが明けた一方で心配しているのが物流の回復です。
上海貝印貿易
渡辺博明社長

中国の工場で作っている。
ブレードがメイド・イン・ジャパンで組み立てがメイド・イン・チャイナ。
この製品は刃の部分を日本から輸入して、中国で組み立て、完成後に再び日本へと輸出しているため物流の停滞が大きく響くといいます。
上海貝印貿易
渡辺博明社長

製品ができあがってもそこから輸出ストップがある。
何とも言えないがなるべく短い時間で収めたい。
一方で明るい兆しも…
営業が再開したばかりの百貨店の自社の売り場では…
上海貝印貿易
渡辺博明社長

もう売れた?
店員
注文が入りました。

ロックダウン中に自宅で料理をする人が増え、高級調理器具への需要が高まっていました。
大きく経済が落ち込む中、反動消費へ期待を寄せています。
上海貝印貿易
渡辺博明社長

2ヵ月過ぎてしまったことは仕方ない。
あと今年は7ヵ月あるし、未来を向いてやっていこうと思う。