株式会社B級グルメ研究所
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東京・秋葉原のナポリタン専門店「パンチョ秋葉原店」。
今、ナポリタンが中高年や若者の間でブームとなっています。
B級グルメ感が人気の秘訣です。
昔懐かしい味で美味しい。
実はこの店のナポリタンに欠かせないのがカゴメのトマトケチャップ。
やっぱりカゴメですね。
なんとケチャップの6割のものシェアを占めているカゴメ。
果たしてその魅力とは?
カゴメ株式会社
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ロングセラー研究員が向かったのは愛知県東海市のカゴメ記念館。
1905年、日露戦争でバルチック艦隊を破ってから3年後の1908年にカゴメのトマトケチャップは誕生しました。
トマトケチャップの誕生
農家を営んでいたカゴメの創業者、蟹江一太郎は西洋野菜を作り始めました。
西洋野菜は大根や菜っ葉に比べて10倍くらいの値段で売れた。ところがトマトだけなかなか売れなかった。
そこで余ったトマトを加工して作ったのがケチャップでした。
元々、ビール瓶に詰めていたため蓋は王冠。
ケチャップ発売当初の写真を見ると「エビスビール」の文字が…。使用済みのビール瓶を分けてもらい、それに詰めて販売をしたのです。
しかし売れ行きは今ひとつでした。
そこで一太郎はある手を打ちます。なんと女学校の卒業生向けに洋風料理の冊子を配ったのです。
チキンライスなどをより身近にして家庭に広めることでケチャップの売上を伸ばすことに成功しました。
ロングセラーの秘訣(1)
洋風料理を世に広めてケチャップの市場を自ら開拓。
黒船来航
しかし平和な時代は突如終わりを告げます。
1960年台前半、ケチャップ業界にとってのいわば黒船、ハインツとデルモンテが相次いで日本上陸を果たしたのです。
カゴメ上野工場の倉田宏さんは、
会社の規模が違うから脅威。
しかしそんなカゴメを救ったのは消費者からの声でした。
「軽くて使いやすいケチャップがほしい」
ガラス瓶の容器はケチャップが出にくく、出る時は一気に出てしまう。
1966年、柔らかいプラスチックでできたチューブ状の容器を投入。出る量を自在に調節できる画期的なものでした。
すると逆境にも関わらず右肩上がりで伸ばしました。
ロングセラーの秘訣(2)
消費者の声を生かして逆境を跳ね除け販売を伸ばす。
新たな提案
ところが最近は横ばいが続き、需要喚起のため新たな使い方を提案。
営業促進部、管理栄養士の鶴田聡美さんは、
豚汁です。味噌を半分に減らしケチャップを入れることで減塩ができる。
ケチャップの開発とともに新しい料理を世に広めた創業者の蟹江一太郎。
その志は今もカゴメの中に受け継がれています。