シリーズ「ケーザイのナゼ?」。
今回注目するのは鉄道です。新幹線や特急電車の中で仕事の電話がかかってきたときはどうしていますか。
周囲の乗客の皆さまに迷惑にならないように座席では電話に出ないことがマナーとされていますが、その常識が変わるかもしれません。

東日本旅客鉄道株式会社
[blogcard url="https://www.jreast.co.jp/"]
東京駅。

ホームに入ってきたのは東京と東北・北海道を結ぶ新幹線「はやぶさ」。

この車内に鉄道の新常識があるというのですが…


車内を見ると…
はい、承知しました。

座席に座ったまま通話している人が…これはマナー違反では?

JR東日本の事業創造本部、中村元さん。
通話OK。オンライン会議もOK。

実はこの新幹線、1号車のみリモートワーク推奨車両として座席で通話が可能。声を出してオンライン会議をしてもOKです。


これはJR東日本が実施した期間限定の実証実験。

ナゼ、新幹線でのリモートワークを勧めるのでしょうか。

移動需要が減ってしまう危機感が大きかった。

今しかチャンスがなかった。

新型コロナの感染拡大で出張や観光での利用が激減。

6月のJR東日本の新幹線の利用者数はコロナ前と比べて64%も減少しました。

しかし、利用者が少ない今こそ常識破りの新サービスでビジネス客を呼び戻そうとしているのです。
本当に快適に仕事ができるのか番組ディレクターが乗車してみることに。
萩原由佳ディレクター。
スタッフから電話がかかってきましたので遠慮なく出てみたいと思います。

堂々と喋っていいはずですが、恥ずかしくて若干声が小さくなってしまいます。

そのほかにも気になることが…
実は私の2つ前の席の方が実際にいまオンライン会議をしているようですが、相手の声より新幹線の音のほうが気になる印象があります。

さらに…
トンネルの中にいるとちょっとだけ音声に遅延を感じます。

トンネルの中だと通信が途切れてしまう問題も。そんな時はauのWi-Fiルーターを無料で借りることができます。

無料で借りられるものはほかにも。パナソニックのノイズキャンセル機能付きヘッドフォン。

周囲の視界を遮ることができるので車内でも仕事に集中できるというワケ。
こちらはエプソンのスマートグラス。

このグラスを掛けた私のここら辺ですかね、ここにパソコンと同じ画面が見えています。

これならパソコン画面を伏せたままキーボードを打てるのでのぞき見防止にも。
電車の移動時間を有効活用したい人は一定数いるだろう。

そういう人たちであれば共存できるのではないか。

この実証実験はすでに終了していますが、再開を希望する声が多かったことから今後、本格導入を目指していく方針です。

新しい移動時間の過ごし方を"新常識"にしていければ。

鉄道の新常識はこちらにも。

東武鉄道の窓口で特急券を購入してみると…
こちら栃木まで大人1人分。

隣の席はソーシャル用シートを設けている。

ソーシャル用のシートとは?

お客様同士のソーシャルディスタンスを保つことができる席のこと。

通常は大人1人に対して特急券1枚が必要ですが、窓口で希望すれば半額の子供料金で隣の席を確保できます。

しかし、車内にはお客様がほとんどいません。あえて隣の席を購入するメリットはあるのでしょうか。

東武鉄道の鉄道事業本部、所久さん。
空いている座席を有効活用する。

子どもの特急券で発売して座席を埋めてしまう。

座っているお客様が安心して特急を利用できる。

通路の反対側にお客様がいたとしても一定の距離をとることができるワケです。
この隣席特急券、8月末まで販売する予定です。
