JR東海の葛西敬之名誉会長が5月25日に亡くなりました。81歳でした。戦後最大の改革とされた旧国鉄の分割民営化やリニア中央新幹線の推進、さらには東京電力の立て直しや政府の宇宙政策まで日本のあらゆる課題に取り組んだ経営者でした。
JR東海 葛西敬之氏死去!旧国鉄の「改革3人組」
JR東海
葛西敬之社長(当時)

努力をし続けてきた品川駅が開業し、この駅の役割は大変大きい。
2003年に開業した新幹線品川駅。
喜びを語るのは当時のJR東海社長、葛西氏です。
駅周辺の開発が加速し、利用者も急増。経営基盤の強化につながりました。
JR東海
金子慎社長

東海道新幹線の利便性が大いに高まってお客様が大きく伸びて日本経済の発展にも寄与した。
亡くなられて大変残念に思う。
葛西氏は1963年に旧国鉄に入社。分割民営化に必要な人員削減などを主導し、国鉄改革3人組の1人と呼ばれました。

たった今、国鉄は新しい鉄道「JR」に生まれ変わりました。
1995年にはJR東海の社長に就任。東証一部への上場を果たしました。
さらにリニア中央新幹線の実現を推進。
安倍総理(当時)

まだ大丈夫だよね。300キロから?
JR東海
葛西敬之名誉会長
はい。

政策ブレーンとして葛西氏に信頼を寄せていた安倍元総理は…
安倍元総理

一言でいえば「国士」だった。
常に国のことを考えている人だった。
保守派の論客としても知られた葛西氏。第2次安倍政権では集団的自衛権に関する有識者会議のメンバーも務めました。
中国のリスクに警鐘を鳴らし、台湾有事の可能性にも言及していました。
JR東海
葛西敬之名誉会長

次の一触即発は台湾だと思う。
台湾有事はまさに即日本の有事であり、日本の有事は即台湾の有事である。