日本環境設計株式会社
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続いて向かったのは東京は恵比寿の住宅街にある日本環境設計という会社。
チョコパイが好物だという中村崇之さん。こちらの会社ではどんなリサイクルビジネスをやっているんですか?
服のリサイクルをやってます。
服のリサイクルって古着を売るってこと?
それだと街の古着屋さんとかメルカリなどでけっこう前からやっているイメージがありますが…
実はこちらの会社、古着のリサイクルの常識を覆すとんでもないビジネスを考案したらしい。
それが…
いらなくなった古着を回収してきて、それを分子レベルでリサイクルする。
「分子?あの分子ですか?」
はい。
服を分子レベルでリサイクル?
ちょっと言っている意味が分からなかったので、その秘密を探るべく向かったのは福岡県北九州市にある日本環境設計のリサイクル工場「北九州響灘工場」。
お出迎えいただいたのは可愛いヘルメットがよくお似合いな会長の岩元美智彦さん。
しかしその後ろには何やらでっかい設備が!
「こういうのが必要なんですか?」
必要なんです。
科学的に処理するといろんなプロセスが必要なんですね。
それでこういうデカいプラントが必要になります。
画期的な服のリサイクをやるために岩元会長が作ったこちらのプラント。
その建設費用なんと30億円!
しかし、これでどんなリサイクルをするんですか?
服の中にポリエステルというものが入っていまして、ポリエステルを分子レベルに分けてもう一回くっつける!
日本環境設計がやっているのはポリエステルっていう繊維を一旦溶かしてまた新しいポリエステル繊維を作り出すというリサイクル。ところがこれが難しい!
服はですね、私は黒のポロシャツを着ているんですが、黒の色が入っていたり、素材を安定させるために色んな添加物が入っている。
洋服にあったポリエステルを溶かして固めるときにはどうしてもいらない物が混じってしまう。
特に服に色を付ける染料がポリエステルに絡みついて溶かしても離れない。
だったら「もっと細かく溶かせばいいじゃない!」というのが会長の作戦。
ポリエステルをBHETという細かい物質に分解。
で、このBHETだけを取り出して、もう一度引っ付ければ再びポリエステルになる。
しかし、このポリエステルからBHETにするのには温度や圧力などが大変。
だからこの巨大設備が必要なんです。
実は日本でここだけ。
では、実際のリサイクルのやり方は…
まずは全国2,500ヵ所のお店に置いた回収ボックスでいらなくなった洋服を集める。
続いてプラントのここら辺に設置されたタンクの中にポリエステル100%の服だけをドバンと投入。
そしていよいよここからが服を分子レベルに分解する工程。
しかし…
ここまでしか撮れないんですよ。
「なんで行けないんですか?」
プロが見るとわかっちゃうから。
服を分子レベルで分解するマシンは特注で製造しているため撮影NG!
しかし、何とかお願いをしてこのプラントの一番肝となる成分を教えて頂けることに。
EG。
エチレングリコール。
これが魔法の液体なんです。
EGを入れてグツグツ煮る。
そうすると分子レベルに分解する。
会長曰く工場の上の方から長い配管を使ってエチレングリコールで服をじっくり熱すると服が分子レベルで分解され、ドロドロの液状になるんだとか。
こうして最後には純度100%のポリエステル樹脂が完成。
これを溶かせば洋服になるんです。
Tシャツ換算で年間約2,500万枚。
日本環境設計の年間売上げはおよそ5億4,000万円。
5年後にはリサイクル量を10倍を目指しているそうなんです。
日本環境設計は服のリサイクルでがっちり!
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