配管をよじ登ったり管の中に入り込んだりして人が入れない場所を点検するロボット。
コンクリートの補強材を噴射して橋を補修するドローン。
こうしたロボットの開発や実用化が進んでいますが、実現する上で大切なのが実証実験です。
いま震災からの復興を目指す福島県と南相馬市がさまざまなロボットを実験できる一大拠点を作ろうと動き出しています。
日本郵便株式会社
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福島県南相馬市にあるスポーツセンター。
日本郵便とローソンなどが連携し配送ロボットを使って無人で配送する実証実験が行われました。
日本郵便の郵便・物流事業企画部の小池信也部長は、
新しい技術と物流をどう結びつけていくか、実証実験は日本郵便として初めて。
使うのは自動運転技術を開発するベンチャー、ZMPが開発した配送ロボット「キャリロデリバリー」です。
野球場の周りの歩道に郵便局、ローソンの店舗、個人の家に見立てた拠点を設け、片道約400メートルを往復して郵便物やローソンの商品を運びます。
ロボットには合計6個の収納ボックスがあり最大100キロまで荷物を載せることが出来ます。
予め記憶させておいたルートに沿って走り、最高速度は時速6キロです。
ローソンに到着すると店員が対応。
郵便物を受け取った後、今度はお客様が注文した商品を載せて配送します。
こうして荷物が個人のお客様のもとに到着。
到着しました。
スマートフォンをロボットのセンサーにかざせばロックが外れる仕組みです。
さらにお客様が発送したい荷物の受取も想定し、約20分後に郵便局に戻りました。
実験の背景にあるのは労働力不足から来る人件費の高騰。
日本郵便とローソンは配送コストの上昇を見据え実用化を探りたい考えです。
ローソンのオープン・イノベーションセンター、谷田詔一マネージャーは、
人手不足を解消し、お客様に良い買い物体験をしてもらう上で、SIやIoT、ロボティクスの技術は欠かせない。
日本郵便の郵便・物流事業企画部の小池信也部長は、
どのくらいできて、どんな仕事に代替できるのか、実証実験をやりながら実用化に向けて検討していきたい。
期待をかける人はこちらにも、南相馬市の桜井勝延市長です。
かわいいですね。人気者になるのでは、子どもたちの。
福島ロボットテストフィールド
実は南相馬市はいま復興に向けてロボットの町として生まれ変わろうとしています。
2016年7月、市内の一部地域を覗いて避難指示が解除された南相馬市。
ただ復興にはまだ改題があるといいます。
震災、特に原発事故で若い人たちが全国各地に避難を余儀なくされるなか、若い人たちの求心力がどうつけるか、新しい産業が必要だ。国の経済産業省の支援をもらいロボットテストフィールドで新たなロボットを開発する。
復興の切り札として考えているのが福島県と組んで建設を進めるロボットの一大開発拠点です。
共同研究が出来る施設のほか、災害にあった街並みや施設を再現し、探査ロボットやドローンなど様々な実験が可能です。
2018年秋から順次開設し世界中から人を集めたい考えです。
さまざまなロボット開発の実証実験を行い、ロボットの町・南相馬を日本や世界に発信。