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[WBS]ウクライナ避難民!いま必要な支援とは…?[国連難民高等弁務官事務所]

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ウクライナが戦場となって2ヵ月半です。長期化とともにウクライナの国内外で避難を余儀なくされている民間人は1,400万人近くに達しています。こうした状況の中、ウクライナで支援にあたる日本人がいます。以前、テレビ局のアナウンサーだった青山愛さんです。いま必要な支援とは何か、お話を伺いました。

最悪の人道危機 ウクライナ!現地で支援する日本人が…

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) 職員
青山愛さん

4月の頭にウクライナのリビウという西部の町に入った。

テレビ朝日の元アナウンサー、青山愛さん。2年ほど前、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の職員になりました。

ウクライナ西部の町リビウで緊急支援チームの一員として活動しています。

UNHCRは緊急支援物資の配布やシェルターの確保などの支援を中心に行っています。

しかし、いまだ激しい戦闘が続くウクライナ東部では多くの人が取り残されたままです。

大江麻理子キャスター

戦闘地域に入って支援活動を行っている?

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) 職員
青山愛さん

非常に困難。
人道支援を安全に届けることができないので、トラックも途中で引き返したり。
市民の攻撃もあってはならないが、人道団体や救援物資を届ける人への攻撃があると膨大なニーズに応えられない。
国際社会が声を上げて人道支援のアクセスを確保することが必要。

比較的安全とされる西部リビウにいる青山さん。しかし、ロシアによる空爆で民間人が犠牲になるなど緊張する日々が続いています。

大江麻理子キャスター

プーチン大統領の演説の内容をどう受け止めました?

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) 職員
青山愛さん

きのうは5月9日、緊張感をもって家からも出ないように過ごしたが空襲警報もなく過ごせた。
ホッとしたような気持ちはあるが、収束していく方向性が見えないのが厳しいというか、つらい状況にある。

アナウンサーとして多くの問題に光を当ててきた青山さん。一つのことに光を当て続けられる現場に身を置きたいとUNHCRに入りました。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) 職員
青山愛さん

70代の夫婦に話を聞くと、家の近くが爆撃され、リビウまで逃げてきた。大切なものを失ってきている人が多い。
ただ、残酷な状況でも人は優しさや暖かさを忘れないのだと感じる。
現地での活動を一生懸命続けていかないといけないと日々思う。

いまウクライナ危機に世界の注目が集まる中、大江キャスターがある懸念について聞きました。

大江麻理子キャスター

ウクライナも深刻ですが、世界に目を向けてみるとたくさん住んでいるところを追われている方がいます。ウクライナの影に隠れてそういう方々が忘れがちになっていないか?

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) 職員
青山愛さん

世界で戦争や迫害を受けて避難を強いられる人は増え続けている。

いまウクライナと同じようにミャンマーやアフガニスタン、イエメンなどで人道危機にさらされている人が増え続けています。住む場所を追われた人はこの10年で2倍の8,240万人と過去最多に。青山さんもこうした状況を危惧しています。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) 職員
青山愛さん

支援もたくさん届いていて有意義だが、ウクライナ危機をきっかけにして同じように避難を強いられて苦しい思いをしている人に目を向けて思いをはせてもらい、支援の輪を広げるきっかけになれば。

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