ビジネス関連 ワールドビジネスサテライト

[WBS] 劇的進化!3Dプリンター。モノづくりが変わる?

2016年6月23日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

日本ものづくりワールド

[blogcard url="http://www.japan-mfg.jp/"]

東京ビッグサイトで6月22日から始まったものづくりを支える技術の展示会「日本ものづくりワールド」。

展示で多いのは3Dプリンターです。

3Dプリンター

3Dプリンターは設計データを元に樹脂などの材料を積み重ねて立体的なモノを作ることができます。

製品の模型や試作品を短期間でコストを抑えて作れるのがメリットです。

大浜平太郎キャスターが訪ねたのは3Dプリンターの世界最大手、株式会社ストラタシス・ジャパンのブースです。

株式会社ストラタシス・ジャパン

[blogcard url="http://www.stratasys.co.jp/"]

営業開発部の小山丈博さんが案内をします。

今日、日本で初めてお披露目。最大36万色の色を表現できる。

従来、1,000色ほどだった表現力を大幅に進化させたといいます。

その実力を見せてもらいました。

約4時間で作られたのは医療用の頭の小型模型。透明の樹脂の内部を走る血管や脳を忠実に再現しています。

実際の患者様のCTスキャンデータを使い、医療現場で役立てることができます。

視覚的にわかるので医者は術前のシュミレーションを効果的にでき、患者様も分かりやすい説明を受けられる。

ヘガネスジャパン株式会社

[blogcard url="http://www.hoganas.com/japan"]

3Dプリンターで加工できるのは樹脂だけではありませんでした。

日本ものづくりワールドであるものを発見しました。

3Dプリンターで加工した金属です。

細かい加工のチェスの駒から複雑な曲線を描くものまで。

ネジも3Dプリンターで作ると中身が空洞になります。これで大幅に軽量化できます。

株式会社松浦機械製作所

[blogcard url="http://www.matsuura.co.jp/japan/"]

この他にも注目の3Dプリンターがあります。

これは今、鉄粉を上に敷き詰めているところ。薄く敷き詰めて、また上から焼付けを行います。

こちらも金属を加工する3Dプリンター。

0.1mmの薄さで金属粉を敷き、それをレーザーで焼き固めて形を作ります。

製造物の最大寸法は縦60cm×横60cm×高さ50cmです。

今のところ世界で一番大きい。

このまま部品として使える精度?

それはもうできている。

この3Dプリンターの価格は約1億5,000万円と決して安くはありませんが、関心を寄せるお客様は後を断ちません。

松浦勝俊社長は言います。

自動車産業や航空産業から「大きいものをつくりたい」という声が多かった。

メーカーが金型の外注をやめて3Dプリンターを買う?

そう、そこが一番メリットが大きい。

所沢軽合金株式会社

[blogcard url="http://www.tokorozawakeigoukin.co.jp/"]

そんな3Dプリンターの進化を真剣に見つめる男性がいました。

金属加工を手掛ける中小企業、所沢軽合金株式会社の技術部、小松栄治部長です。

びっくりしました。こんなに大きいものを作れるのは初めて見た。やられました。

3Dプリンターの進化で仕事を奪われかねないと危機感を抱いていました。

価格面で、もう少し手頃感が出れば一気に普及すると思う。

埼玉工場

所沢軽合金株式会社を訪ねてみました。

金属加工の会社です。

所沢軽合金株式会社の強みは鋳造。
金属を加熱して、一旦液体にしたあと、金型に流し込み冷やして固める加工方法です。

主に自動車メーカーや家電大手に向けた試作品の部品を製造しています。

これが「木型」。顧客から#dデータが送られてきて、それを元に設計して作る。

お客様の設計データを元に作った型に特殊な砂を詰めていきます。

この作業の絶妙な力加減が設計通りの形を再現するために必要です。その習得には3年以上の訓練が必要だといいます。

砂をガスで固めてから剥がすと、最初の型の形がキレイに転写。これが鋳造に使うための「型」になります。

そこに溶けたアルミを流し込めば、部品の試作品が出来上がり、その精度は高く設計データとの誤差は0.2mm前後で収まるといいます。

所沢軽合金株式会社では、そうした技術を持つ社員が40人ほどいますが、3Dプリンターの進化に対抗していけるのでしょうか。

「人の手」の利点はあるのか?

安価なところ、コスト面。3Dプリンターは何億円という装置を入れ、設備を償却しなければいけないので。

今はまだ高価な3Dプリンターですが、その価格が下がった時には大きな決断をする必要があると小松栄治部長はいいます。

「導入」が一番。この世界で生きていくなら導入すること。それが我が社の生きる道だと思っている。

-ビジネス関連, ワールドビジネスサテライト
-