新型コロナウイルスの水際対策で現在認められていない観光目的の外国人の入国について政府は早ければ今月にも試験的に認める方向で検討していることが分かりました。経済再開に向けた動きに関連する産業からは早くも期待の声が上がっています。
外国人観光客"入国再開"へ!
JAL社長「夏までに1日3万人」
成田空港の国際線到着ロビー。ゴールデンウィークの海外旅行から帰って来た人の姿が。
ホノルルから帰国

日本と比べものにならない。誰もマスクをしていない。
ホノルルから帰国
もう普通。コロナがなかったかのような。

タイから帰国

日本の入国に関して隔離がなくなったのが一番大きい。
空港には日本人以外の姿も。
しかし、政府は現状新規の外国人の入国をビジネスや留学目的などに限定。入国者の上限も1日1万人で観光目的での入国は認めていません。
国際線の回復が遅れている航空業界。こうした中、日本航空は今年3月までの1年間の決算を発表。1,775億円の最終赤字となりました。2年連続の赤字となりますが、今期は450億円の黒字を見込んでいます。
午後5時ごろ、日本航空の赤坂祐二社長がテレビ東京の単独インタビューに応じました。
伊大知明宏記者
今期黒字化をどのように達成する?

日本航空
赤坂祐二社長

とにかく何としても3期連続赤字という結果は出せない。
入国者数もできれば夏までに1万人が3万人ぐらいに増えることを期待。
それが黒字化の前提になる。
1日あたりの入国者が最低でも3万人が黒字化の前提と語った赤坂社長。
こうした中、航空業界に追い風となるニュースが…
政府は早ければ今月中にも少人数のツアーに限り外国人観光客の入国を認める方向で検討していることが分かりました。
入国者数の上限についても現在の1日1万人からの引き上げを検討しています。
航空燃料の高騰などもあり今期の黒字化達成は簡単ではない中、久しぶりのインバウンド需要の取り込みに期待しています。
日本航空
赤坂祐二社長

燃料高騰に加えて円安、言ってみればダブルパンチ。
インバウンドの需要増で為替の影響を和らげる。
入国制限が海外の観光客にも開放される。そういった状況はありがたい。
旅館・家電量販店に期待の声
期待の声はこんなところにも。
コロナ前、宿泊客のおよそ9割が外国人観光客だった宿泊施設「行燈旅館」。しかし、2年以上前から外国人観光客の宿泊はなく、苦しい経営が続いていました。
そうした中、伝えられた海外からの受け入れ再開について女将は…
行燈旅館
石井敏子社長

やっと明けたみたいな。
鎖国してたから開国だみたいな。
はじめの一歩という感じで本当にうれしいニュース。
インバウンド需要の回復に期待を寄せる業界はほかにも。
今年3月までの1年間の純利益が前の年と比べて2.4%減少したヤマダホールディングス。来年の純利益はプラスに転じると見込んでいますが円安の状況下での外国人観光客の増加は売上アップにつながると期待しています。
ヤマダホールディングス
清村浩一経営企画室長

為替の影響で外国人にとって円安は非常に日本でたくさんお金を使ってくれる機会になる。
われわれの業界としても非常にありがたい。