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[WBS][メタバースが変える世界]コスト3割削減も 企業の最前線[日本航空株式会社]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

一見実物の工場に見えますがインターネット上の仮想空間メタバースに作られた工場で全てCGでできています。シリーズ企画「メタバースが変える世界」、2回目の今回は企業のメタバース事業の最前線を追います。自動車メーカーがコストを3割削減させるなど新たな動きが出てきています。

客室業務員 東京→大阪に瞬間移動

航空業界もメタバースに注目しています。

日本航空のこちらの施設「JAL INNOVATION Lab」、客室乗務員が身に付けていたのはVRゴーグルです。

客室乗務員

こんにちは。

視線の先にはバーチャル空間にできた渋谷の街が広がります。

日本航空の赤いハッピ姿で集まった人たちと交流します。

客室乗務員

握手できるんですか。

ハチ公と記念撮影。

さらに「バーチャル大阪 入り口」の文字が。

向かった先には大阪の街が広がります。

街から街に瞬間移動できるのもバーチャルならではの魅力です。

なぜ日本航空はこのような取り組みを行ったのでしょうか。

日本航空 デジタルイノベーション本部
佐久間嶺央さん

メタバースでおもてなしやコミュニケーションスキルが発揮できるか。
例えば客室乗務員の新しい活躍の場となるのか、実証実験の一つとして捉えている。

印刷会社が本気 バーチャル秋葉原

いまメタバースをめぐるサービスが続々と生まれています。

大日本印刷のオフィスを訪れた原田キャスター。

実は大日本印刷、外国人にも知名度が高い秋葉原をメタバース上に再現したというのです。

大日本印刷 コミュニケーションビジネス開発部
矢野孝部長

ヘッドセットを被ってください。

原田修佑キャスター

秋葉原は秋葉原ですが、現実の秋葉原より派手ですね。

その名もバーチャル秋葉原。近未来の秋葉原がコンセプトでパソコンやスマートフォンがあればどこからでも入ることができます。

店の看板や電車の線路など忠実に再現しています。

大日本印刷 コミュニケーションビジネス開発部
矢野孝部長

今、目の前に。

原田修佑キャスター

ギャップがありますね。

現実世界の性別や外見に縛られないのもメタバースの魅力。

案内役の矢野さんに連れられてバーチャル秋葉原を観光します。

大日本印刷 コミュニケーションビジネス開発部
矢野孝部長

「十五少女」という音楽コンテンツのプロモーションの場。

さらに違った楽しみ方も。

大日本印刷 コミュニケーションビジネス開発部
矢野孝部長

ミュージアムの階段を上がってみましょう。

階段を上った先に飾られていたのは人気イラストレーターが描いた作品です。

大日本印刷 コミュニケーションビジネス開発部
矢野孝部長

実際に作品を購入できる。

今後はこの空間を使い商品の販売やイベントの開催などを行う予定でさまざまな企業が関心を寄せているといいます。

原田修佑キャスター

今後どういうビジネス展開を想定?

大日本印刷 コミュニケーションビジネス開発部
矢野孝部長

入場料・物販料が収益源になる。
また企業が広告を出したいとか、自社の商品をPRしたいとか出展料も我々の収益となる。

働き方が変わる…誰でもどこでも

メタバースの盛り上がりは新たな雇用を生み出そうとしています。

「META LAB」と書かれた会議室を覗くとVRゴーグルを付けた集団が。

いらっしゃいませ

実はメタバース上で働く人材を育てる教育センターを今月開設しました。販売員やイベントスタッフなどを育成します。

お客さん

デニム探している。

店員

女性だと右のスキニージーンズを買い求めるお客様が多い。

パーソル マーケティング
メタバースデザイン事業部
川内浩司部長

メタバース上ではアバター同士のコミュニケーションになる。
リアルとは違うコミュニケーションを事前レクチャーやトレーニングしないと同じようなサービスは提供できない。

2年間で3,000人のメタバース人材を育てることを目指します。

パーソル マーケティング
メタバースデザイン事業部
川内浩司部長

現実では住まいが遠いから仕事ができない。
体力的に、身体的に仕事の紹介は難しいという人に対してメタバースの中では新たな仕事の案内ができる。

コスト3割削減も オムニバースとは?

さらにメタバースを使った画期的サービスも。アメリカの半導体大手エヌビディアです。

一見、実物に見えますが実は全てCG。エヌビディアの専用ソフト「オムニバース」で作成されました。

このソフトを活用し、企業のコスト削減などに貢献しようとしています。

一体どういうものなのかエヌビディアの幹部がテレビ東京の単独インタビューに応じました。

エヌビディア オムニバース開発担当
リチャード・ケリス氏

オムニバースは仮想空間のコンテンツを作成したり、それを管理することができるプラットフォームです。

こちらはアマゾンがオムニバースを使って仮想空間に再現した工場です。

このロボットもCGで制作されたもの。

右側にある実物と比べてみてもほとんど見分けが付きません。

仮想空間上に工場の生産ラインを組み立てることができ、シミュレーションなどを行うことが可能です。

現在、アマゾンなど700以上の企業が利用しています。

自動車メーカーのBMWはオムニバースを活用し、最大30%のコスト削減を実現したといいます。

エヌビディア オムニバース開発担当
リチャード・ケリス氏

車のモデルを変更したり、他の部品を変更したりする場合、工場は物理的に対応しなければならない。
デジタル環境で一度これら全てをシミュレーションできます。

この空間には一般的に20人から30人が同時に入ることが可能だといいます。

将来的にはゴーグル型の端末などを使って自由に動き回れるようになるといいます。

エヌビディア オムニバース開発担当
リチャード・ケリス氏

今私たちはこのオムニバースを世に送り出し、何百もの顧客、何千、何万もの個人がこのプラットフォームを使っている。
これは人々が長く望んでいた業界の変革になる。

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