クラフトビールやクラフトジンなど手作りにこだわった飲み物が注目を集める中。いま新たなクラフトに行列ができています。
伊良コーラ
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都内で月に1度開かれるマルシェ。
その一画に一際長い行列が。
寒い冬にも関わらず冷たい飲み物を手にしたお客様の姿が…
おいしい。
あまい、あまからい。
不思議な感じ。
老若男女を魅了するこの飲み物は一体?
クラフトコーラ
毎週土日、都内を中心に店を開くキッチンカー「伊良コーラ」。
手作りのコーラ、クラフトコーラを販売しています。
多い日には50人ほどが行列を作る店です。
12種類のスパイスを独自の製法で配合したコーラシロップにその場で炭酸水を注ぎお客様に提供しています。
おいしい。
スパイスとかいろいろな味がして普通のコーラと違う。
「いつものコーラとどちらがおいしい?」
こっち。
1杯500円。
ピリッと刺激的でさっぱりとした味わいが人気でお客様を呼んでいます。
手掛けているのは小林隆英さん。
もともとコーラマニアでコーラが大好きで。
コーラはロマンがある飲み物だなと。
農学部出身の小林さんが趣味で始めたコーラ作り。
多くの人に飲んでもらいたいと2018年、会社を辞め起業しました。
小林さんの工房
小林さんの工房がこちら。
週末の販売に向け1人でコーラシロップを製造。
ナツメグやコリアンダーシードなどの細かくすりつぶし、香りを良くするためレモンやライムの皮の部分だけをすりおろします。
そして最も重要なものがこちら。
コーラの名前の元になっているコーラの実。
コーラの実とは西アフリカ原産のコラノキから採れる実のこと。
アフリカのガーナまで足を運び小林さん自ら調達してきたものです。
1つ1つ手作業で粉末にし、スパイスと混ぜ合わせて水や砂糖と一緒に煮込む。
この煮込み方に独特の味わいの秘密があるといいます。
特定の順番・火の入れ方をしてちゃんと香りと味を引き出す。
「それを教えてもらうことは?」
それは企業秘密。
コーラ作りを始めたのは5年前。
納得の味が作れず苦戦は続きます。
そんな時、ある人の存在がコーラ作りにヒントを与えてくれたといいます。
「これは誰?」
祖父です。
祖父との思い出や漢方の作り方みたいなところが突破口になっている。
4年前に他界した小林さんの祖父、伊藤良太郎さん。
漢方の加工や調合などを行う攻防を営んでいました。
小さい頃から生薬を刻んだり、蒸したりと祖父の手伝いをしていたという小林さん。
当時の生薬の事典みたいなもの。
祖父の死後、残された漢方の事典などに目を通したことでスパイスを入れる順番や火加減にポイントがあると気付きました。
こうして出来上がったのが伊良コーラ。
商品名は祖父の工房の名前、伊良葯工という屋号の一部を引き継ぎました。
一番大事なクラフトマンシップを引き継いで伊良コーラが生まれた。
次の世代につなげようと思い、伊良コーラという名前にした。
行列を作るまでに成長した伊良コーラ。
2月には祖父から引き継いだこの工房の一部をお店にする計画です。
伊良コーラは世界中でコカ、ペプシ、伊良と呼ばれるぐらい日本を代表するメーカーになりたい。