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[WBS] 【ロングセラー研究所】カセットこんろ

2016年9月6日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

天空のビアテラス

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東京・池袋のビアガーデン「天空のビアテラス」。

かんぱ~い!

夏の暑さは和らいでもビールとバーベキューは最高の組み合わせ。

楽しい!

こうした楽しげな一時を支えるロングセラー商品が「カセットこんろ」です。

もちろん、これからの季節は美味しい鍋にも欠かせません。

誕生から47年、日本の食文化に根付いたロングセラーの秘密に迫りました。

岩谷産業株式会社

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研究員が向かったのはさいたま市岩槻区の株式会社旭製作所の工場。

この工場では岩谷産業株式会社のカセットこんろを製造しています。

岩谷産業株式会社は世界で初めて「カセットこんろ」を商品化した企業です。

国内販売の6割以上のシェアを占めます。

1枚の鉄板をプレスし、形を作ると、そこにバーナーなどの部品をはめ込みます。すいると見覚えのある形になってきました。

カートリッジガス本部の岡本務SC推進部長は

合理化、機械化できる部分は徹底的に進めている。

人件費を抑えることで製造コストの引き下げにつなげています。

こうして組み立てた製品が向かった先にあるのは「暗室」です。

その中では熟練の作業員たちが安全性を確認していました。

ガス漏れしていないか、一番危険なので。

種火を近付け、ガスが漏れていないかチェック。

さらに炎の色で燃焼の状態を見極めます。

こうした確認を怠れば事故にも繋がる重要な仕事です。

1日の製造台数、約5,000台を人の目で一つ一つ確認していきます。

分析1・製造は合理化しても安全性は徹底して追求する。

カセットこんろの誕生

そもそも「カセットこんろ」はなぜ生まれたのか?

1960年頃は大きなボンベにホースをつなぐのが主流でした。

一般家庭で鍋を囲むにはボンベは重く、ホースは邪魔で不便でした。

より便利で手軽なものは実現できないか?

頭を悩ませた開発者が発見したのが殺虫剤に使われていた「420缶」。

殺虫剤にはもともと噴射剤としてガスが充填されています。

この缶を使えば持ち運びも楽になる。

こうして開発から4年後の1969年、「カセットこんろ」の商品化に成功しました。

スーパーマーケット

さらにその普及を後押ししたのが高度成長期に台頭し始めた大型のスーパーマーケットです。

岩谷産業株式会社はスーパーに積極的に営業を始めました。

従来にない商品、売れるという確信を持っていたと思う。

新たな販売戦略が成功し、多くの人が「カセットこんろ」の存在を知ることになりました。

発売から7年の1976年には累計300万台を超えるヒット商品になりました。

そして今年までの47年間で4,700万台を出荷するロングセラーとなりました。

分析2・新たな販路の開拓が普及を後押し。

さらなる進化

身近な存在となった「カセットこんろ」はいま、さらなる進化を遂げています。

網焼き器やたこ焼き器までも、幅広い商品を展開し需要の拡大を狙っています。

これからも「カセットこんろ」は日本の多様な食文化を支えていくのかもしれません。

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