世界の主要都市で利用が広がっている乗り合いサービス。一般的なタクシーよりも安い料金で利用できるということで人気を集めていますが、日本では規制のハードルが高く普及に至っていません。こうした中、伊藤忠商事が社員向けに乗り合いサービスを導入すると発表しました。その実力を取材しました。

伊藤忠商事株式会社
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伊藤忠商事の東京本社。

そこに取引先に向かう佐藤啓さんの姿が。

これから名古屋で仕事がある。東京駅に行って新幹線に乗る。

早速、アプリで車を呼び出す佐藤さん。

本社がある南青山から東京駅に向けて発進。

しかし、4分後…

元赤坂を通ったところでなんと別の人が乗ってきました。

さらにその2分後…

永田町からまた別の人が乗ってきました。

車内で言葉をかわすこともしない3人。一体どういうことなのか?

これは相乗りシステム。

同じ会社の違う部署でもみんなが乗れるサービス。

伊藤忠商事では現在、東京本社で働く社員を対象に車両の乗り合いサービスを実験的に導入しています。

10月から社員2,500人を対象に本格的に導入する予定です。

こちらにはアメリカで乗り合いサービスを手掛けるヴィア・トランスポーテーション(Via Transportation)の技術が使われています。

複数の人が乗り合う場合も目的までの最短ルートをAIが探索。
途中で乗り合う人にその進路上まで出てきてもらうことで効率良くピックアップして目的地に向かうことが出来るのです。

乗り合いにすると経費をセーブできるので良い。

Via
すでに2013年からニューヨークなどで一般向けのサービスとして展開しているヴィア。

ニューヨークの中心街では5ドル程度で利用が可能で、従来のタクシーなどと比べて3分の1から4分の1程度の金額で乗車することができます。

ヴィア・トランスポーテーションのダニエル・ラモットCEO、
1台に1人だけ乗っている車がほとんど。

3人から5人乗るとすると道路には車が減り、混雑も減らせる。

今年4月にヴィアの日本法人に出資した伊藤忠商事。

こうしたサービスが日本でも将来、一般的に普及することを期待していて、まずは来月以降、国内の企業に乗り合いシステムの販売を始めます。

ヴィア・モビリティ・ジャパンの鈴木彰浩COOは、
サービスが実際に提供されている現場を見てもらうことで新しいモビリティの形が想像してもらえる。

既存の公共交通機関とパートナーシップを組んで日本中に展開して経済の活性化につながれば。
