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[WBS]どうなる日本 脱炭素!「バイオ燃料」普及に向け課題も[伊藤忠商事株式会社]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

コンビニ大手のファミリーマートは11月24日にわずか3分でフル充電にできるEV(電気自動車)を活用する取り組みを始めました。

EVシフトの加速で自動車でも脱炭素が意識されてきましたが、EVとは違ったアプローチでも脱炭素化を目指す動きに注目が集まっています。それがバイオ燃料です。かつてコストが見合わないとされたバイオ燃料の普及に向けた現場を取材しました。

3分待てば"EVフル充電"
ファミマ 業界初の試みとは

埼玉県内にある配送センター。トラックが小さな建物の前に停まると四角いものを交換しています。

ファミリーマートがコンビニ業界で初めて本格的な実証事業を始めたのがEV(電気自動車)のバッテリーを交換できる配送トラックの運用です。

バッテリーの交換にかかる時間はわずか3分。

実証事業を手掛ける
伊藤忠商事
村井英介さん

これまでのバッテリー固定式EVだと充電に時間がかかる制限があり、稼働率の高いトラックをEV化するには課題があった。

一般的なEVでは充電に数時間かかりますが、こちらのトラックの場合、充電済みのバッテリーに交換するだけなのですぐに電力を補給することができます。

実証事業を手掛ける
伊藤忠商事
村井英介さん

EVはCO2を全く出さないから走っている間は脱炭素化ができる。

車の脱炭素に新展開か
"割安ガソリン"とは…

脱炭素化の動きが拡大する中、EVとは別の方法にも注目が集まっています。

名古屋市内にあるガソリンスタンドに入る1台の車。一見、何の変哲もない給油風景ですが、実はここで新たな取り組みが始まっていました。

お客さん

ここは少し安くなっているからありがたい。

レギュラーガソリンの価格を見ると1リットル147円。

周りの店よりも安く売られているといいますが、その理由を運営会社の河村さんに聞いてみると…

ガソリンスタンドを運営
中川物産
河村昌洋業務部長

混合しているバイオエタノール分のガソリン税が控除になっているから免除。

ここで売られているのが「E3」と呼ばれるレギュラーガソリン。ガソリンに植物由来の燃料としてバイオエタノールが3%分混ぜられています。

通常、ガソリン価格には消費税とは別にガソリン税など1リットルにつき56.6円が含まれています。

しかし、バイオエタノールはこうした税金がかからず、混合率が3%のE3の場合、1リットル当たり1.7円安くなるのです。

ガソリンスタンドを運営
中川物産
河村昌洋業務部長

環境にいいものを安く提供することができるモデルが成り立っている。

バイオ燃料普及なるか?
政治の動き活発…その狙いは

トウモロコシやサトウキビから作られるバイオ燃料。燃焼時には二酸化炭素を排出しますが原料が二酸化炭素を吸収する植物のため環境に優しい燃料とされています。

河村さんの会社ではバイオ燃料をアメリカから輸入していますが、かつては高かった製造コストが下がったため、今では輸送費なども含めた調達価格はガソリン並みになっているといいます。

そのため、今は3%にとどまるバイオ燃料の混合率を今後高めていきたいと考えていますが、そこにはある問題があるといいます。

ガソリンスタンドを運営
中川物産
河村昌洋業務部長

エタノール濃度をE3から上げていくとき、給油できない車種がある。

国産車の多くが3%までしか対応していないのが実態です。

ガソリンスタンドを運営
中川物産
河村昌洋業務部長

カーボンニュートラルで良いものだから日本全体で広がってくれればいい。

こうした中、11月24日に国会内に集まったのは脱炭素社会の実現に向けバイオ燃料を活用しようとする国会議員や業界団体の関係者です。

会場には河村さんの姿もありました。

ガソリンスタンドを運営
中川物産
河村昌洋業務部長

その車にもバイオエタノール濃度10%のガソリンを入れられるようにしてほしい。

バイオ燃料の濃度を高めたガソリンを使える車種を増やすよう支援を訴えました。

議連を率いる自民党の甘利前幹事長に聞きました。

自民党
甘利前幹事長

これは業界横断で研究開発すべき。
自動車が生きるか死ぬかだ。
自動車と燃料業界、農業団体がコラボしてコストを早く安くすることが喫緊の課題だ。

一方でいま加速しているEVの普及に水を指すことにつながらないのか疑問をぶつけてみると…

佐々木明子キャスター

EVが世界で主流になったときに日本の国力がどうなるのかという危機感もあるが?

自民党
甘利前幹事長

EUにしてみれば、この機会に日本の自動車産業をつぶしてしまえ。
われわれがメジャーになるんだと。
そのためには内燃エンジンを使わせなくすればこっち(EU)の勝ちだと。
内燃機エンジンからEvに代わると部品総数が3分の1になる。
その部品に関わっている事業者は全部廃業するということ。
産業政策上も雇用政策も大変。
EVが主流になることはしっかりつかまえながら、内燃機エンジンをクリーンにしようよという国際世論を作ることも政治的には大事だ。

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