モネの池
岐阜県関市の山間部、板取地区。
国道256号線を郡上市方面に行くと休日の昼前、道路は大混雑。
約50台収容できる駐車場はすでに満車です。
「何を目的に?」
「モネの池」を見に。
「モネ池」を見に。
観光客が声を揃える「モネの池」とは一体なに?
クロード・モネ
岐阜の新名所「モネの池」には休日ともなると多くの人が訪れます。
この日は1日で1,000人以上がここに集まりました。
天然の水が湧き出す池の美しさに人々は酔いしれます。
「見てみてどう?」
キレイ。
うわさで聞いていた以上に水も透き通っていてよかった。
地域の白谷自治会長の長屋公久さんに話を聞くと。
「どうして人気に?」
クロード・モネという画家の絵に似ている。
池に掛かる橋と佇まいが印象派の巨匠クロード・モネが描いた絵にそっくりということで「モネの池」と呼ばれていました。
本物のクロード・モネの絵「睡蓮」と比べてみると、まさにモネの世界観を現実に移し替えたようです。
池の名前
「もともと名前は『モネの池』?」
違う。これは誰に聞いても分からなかった。
実は池には名前がなく、地元の氏神、根道神社の池でした。
カメラマン
17年ほど前にスイレンを池に入れた所、アマチュアカメラマンの間で人気のスポットになりました。
カメラを構える人の中にはプロの姿もあります。
写真家の大野隆雄さんは、
スイレンの変化や季節の変化など、水の面白い景色を撮ることができる。
大野隆雄さんの作品は偶然、池の鯉がハート型に泳いだことで、そのワンチャンスを写真に閉じ込めました。
山が近くて池に映り込んだりする。方向を選べばスマートフォンでも十分に美しい写真が撮れる。
多くの人が自慢の写真をネットに上げることで去年の秋頃から人気に火がついて行列が生まれました。
フラワーパーク板取
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「モネの池」の効果は周辺にも表れていました。
池のすぐ近くにある花の栽培所、フラワーパーク板取の小林佐富郎代表は、
売り上げの2%を行けの管理維持に使えるようにと。
1日に100箱以上も売れているという土産物のお菓子は売り上げ一部を池の維持管理に使っています。
そして小林佐富郎代表、店の外に出てなにやら始めるようです。
毎日1枚ずつ、写真をホームページにアップして「いまこんな感じなんだな」と、「行ってみよう」と、いつ行くか目安にしてもらおうと写真を載せている。
店のホームページに毎日、池の写真をアップしていて観光客へのPRに役立てています。
関市板取事務所
この降って湧いたブームに自治体も動き出していました。
関市板取事務所の安井智鶴主査は、
「名も無き池、通称モネの池」のフォトコンテストを開催している。
関市観光協会では2016年、池の景色を写す写真コンテストを始めたところ、予想の3倍以上の276点の写真が集まりました。
ブームは一過性だと思っていたが、もう1年以上続いている。長く続くと期待はある。
現実に飛び出した印象派の世界。
この週末も新たに生まれた観光地に人は集います。