こちらは大手家電メーカー4社の白モノ・生活家電の部門別の売上高です。
パナソニック | 2兆5,884億円 |
三菱電機 | 1兆493億円 |
シャープ ※スマートホーム事業 | 6,079億円 |
日立製作所 | 5,401億円 |
アイリスオーヤマ | 約1,000億円 |
パナソニックの2兆5,884億円からご覧のようになっています。
そしてこの4社に迫る勢いなのがアイリスオーヤマです。
今年度、家電事業だけでおよそ1,000億円の売上高になります。
2009年にLED照明事業を開始し、2012年から本格的に家電事業に参入しました。
そして11月27日、アイリスオーヤマは家電事業を最重要事業と位置づけ東京に作った新たな開発拠点を公開しました。
アイリスオーヤマ株式会社
[blogcard url="https://www.irisohyama.co.jp/"]
アイリスオーヤマのグループ会社が運営するホームセンター「コニディ松戸ときわ平店」。
中に入ってみると、すぐに目に入ってくるのは65インチの4Kテレビやマットなどを使わない高機能のふとん乾燥機などの家電製品。
これらはすべてアイリスオーヤマ製です。
売り上げは好調で最近、売り場面積を拡大したといいます。
アイリスオーヤマは注目の家電が多い。つい目が行っちゃう。
値段の割に使いやすい。
家電事業
2009年に家電事業に参入したアイリスオーヤマ。
その後、家電は売上を伸ばし続け、2018年は1,000億円の売上げを見込んでいます。
総合家電メーカーとして急成長を遂げていました。
アイリスオーヤマが掲げるのが「なるほど家電」。
今まで見たことがないような便利な機能が強みだといいます。
たとえばこちらは乾燥機と除湿機を合体させた家電。
除湿機で湿気を取り除いた空気を強力な風で直接洗濯物に吹き付け生乾きを防いでくれます。
こちらの炊飯器は米をセットする時に水の計量がいりません。
米の重さを自動的に計測し美味しく炊ける水の量を表示。
水を注いでいき適量になると知らせてくれます。
これを使えば中途半端な米の量でも適量の水を入れられます。
商品開発会議
宮城県角田市。
ここで毎週行われる商品開発会議では開発者たちが大山健太郎会長に直接プレゼンを行います。
例えば従来品より風を強くした送風機では…
1万2,800円で。
お客様目線で考えたら値ごろを外している。
1万円を切る9,800円。それくらいの中で考え直して。
お客様が値ごろと感じる価格に出来るかが製品化の絶対条件。
その上で、
目線が違う。消費者の目線で「なるほど」。
同じような機能でも用途を変える、使い方を変える、価値をより値ごろにする。
大山会長は家電には安さだけでないお客様に「なるほど」と思わせるアイデアが必要だと話します。
開発拠点
その開発の拠点が大阪・心斎橋にあります。
ここにいる開発者たちは、
シャープの方で開発一筋。
パナソニックから、白物家電からクリーナー。
大手家電メーカー出身のベテランエンジニアたち。
2012年、海外メーカーに破れた日本の大手家電メーカーがリストラを敢行する中、アイリスオーヤマは優秀な技術者を大量に採用したのです。
「こういう商品が欲しかった」みたいなのをやっているのが楽しみ。
ここで生み出された商品が次々とヒットしていました。
東京オフィス
そして11月27日、アイリスオーヤマは東京・浜松町の新たな研究拠点を公開しました。
新オフィスに現れたのは大山会長。
東京に拠点を構えた狙いは?
この辺も大手の家電メーカーのリストラ計画がある。
優秀な人材で一緒に仕事をしたい人がいれば積極的に採用して、日本の家電をアイリスで「なるほど」を増やしていきたい。
優秀な人材を取り込むためにオフィス作りで重視したのは働きやすさです。
天井に設置されたLED照明は朝から夕方にかけて明るさや色が変わり、疲れにくい環境をつくります。
席は完全フリーアドレスで様々な部署の社員が交流できるようにしました。
また、それぞれの仕事に仕方に合うよう仕切りのあるデスクや高さを変えられるデスクを設置しています。
実は今月発売した初の黒物家電、4Kテレビの開発者、武藤和浩さんも元々東芝の技術者です。
前職でいろいろな地域の製品をやっているが日本人が好む画質があると思っていて、色鮮やかで目に優しいという考え方で絵づくりをした。
東芝に33年間在籍し、映像関連機器や白物家電の商品企画を担当していた武藤さん。
アイリスオーヤマの東京オフィスと東芝は同じ浜松町にあり、目と鼻の先ですが…
「アイリスオーヤマと東芝、近い場所にあるが?」
ただ働く場所が浜松町。
東芝には東芝の良さ、アイリスにはアイリスの良さがある。
どちらがというのはない。
アイリスはできたばかり、これから育てていこうと、自分も一つのサポートができればいい。