新宿高島屋
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ロボットに乗り込み操縦を体験。
これはは8月3日から始まったロボット展の展示のひとつです。
高島屋の制服を着たロボットが出迎えます。
百貨店で初めてとなるロボットの展示会「すぐそこの、ミライ 暮らしとロボット展」。
約100体のロボットが集まりました。
展示されているロボットの内、約30種類が実際に購入可能です。
ロボットと一緒にゲームをしたり、しゃべったりしたい。
百貨店とロボット、一見ミスマッチの気もしますが、販売促進担当課長の髙田昌之さんは
未来の商品提案として有望な市場。お客様からロボットに対する問い合わせがある。
約30の企業と団体が出展した、この展示会。
玩具メーカーの株式会社タカラトミーは商品数が増えたこともありロボット製品の売り上げは2015年度は10億円以上で、前の年と比べ倍増しています。
[blogcard url="http://www.takaratomy.co.jp/"]
会場では楽しさや癒しを得られるロボットが目立ちますが
将来的には介護の分野がロボットの主力商品になる。
手の不自由な方の食事を手助けするロボット、セコム株式会社の食事支援ロボット「マイスプーン」。
また尿を検知するとタンクに自動吸引するロボット、大和ハウス工業株式会社の尿吸引ロボット「ヒューマニー」など介護で活躍するものを並びます。
体が不自由な人を補助するような商品のニーズがある。将来はもっと普及して価格が下がり買いやすくなる。
マッスルスーツ
すでに現場で活躍する介護ロボットもあります。
都内にある特別養護老人ホーム「新とみ」。
介助者が利用者を抱き上げるときに使っているのが装着型の介護ロボット「マッスルスーツ」です。
中には人工筋肉が入っていて、人工筋肉が膨らむことでバネの力が増強し体を起こすときの力を補助します。
人やモノを持ち上げるときの腰への負担が3分の1に減るといいます。
その効果は、
介助を何人もやっていると、どうしてもつらくなる。マッスルスーツをつけることにより、痛さやつらさが軽減された。
安定感があるので安心して身を委ねてくれる。
マッスルスーツは1台約60万円ですが、東京都の補助金を使い約20万円で購入し、現在は5台が稼動しています。
関口ゆかり施設長は
雇用状況を改善していきたいのが一番の思い。職員のモチベーションが上がり現場がとても活性化された。
株式会社イノフィス
[blogcard url="http://innophys.jp/"]
このマッスルスーツを開発したのがベンチャー企業の株式会社イノフィスです。
これまでにマッスルスーツを1,200台出荷しています。
藤本隆社長は
この1年でみると倍増だった。莫大な数が期待されているので受注は間違いなく増えている。
こうした介護用ロボットの市場規模は現在16億円ほどですが、政府は成長戦略の一つとして2020年に500億円に拡大することを目指しています。
市場の成長を見越し、株式会社イノフィスも量産化に乗り出しています。
株式会社菊池製作所
[blogcard url="http://www.kikuchiseisakusho.co.jp/"]
福島県南相馬市。
ここに介護ロボット、マッスルスーツの生産拠点があります。
高橋幸一さんは
マッスルスーツの組み立てライン。
ずらりと並んでいるのは、製造途中のマッスルスーツです。
この工場は2016年3月から本格的に稼動を始め、現在では月に200台を目標に生産しています。
これからの市場の拡大期待。受注が見込まれることから量産化に踏み切った。
現在はセル生産。作業員は慣れた手つきでマッスルスーツ1台に対して200以上ある部品を一人で組み立てていきます。
現状で月に500台まで作れますが、今後受注が増えればライン生産を導入する考えもあります。
ラインを組んで組み立てられるようにするのも今後の課題。企業努力でいろいろな手段をとり、なるべく安く提供したい。
国が描くロボットを活用した成長戦略。その実現に向け企業はすでに動き出しています。