家具大手ニトリの都心部の店舗。ニトリといえば従来は郊外型の店舗が中心でしたが最近は渋谷、新宿、銀座など都心部に出店をしていて、まさに快進撃です。
一方でライバルのイケアの店舗は船橋や横浜などで都心部にはありません。
そんな中、イケア・ジャパンのライス社長がテレビ東京の独占インタビューに応じ、都心部への出店計画を明らかにしました。
イケア・ジャパン株式会社
[blogcard url="http://www.ikea.com/jp/ja/"]
家具小売大手のイケア・ジャパンは8月24日にある発表をしました。
ヘレン・フォン・ライス社長は、
イケアの戦略はいつも、まず価格から始めます。顧客の期待に応えるには価格を手頃にするのが一番。
イケアは家具や雑貨など600品目余りを8月24日から値下げしました。
さらにこの1年で合計886品目の価格を引き下げる予定です。これは全商品の約1割を占め、イケアの低価格路線を鮮明にしました。
日本で一番人気のあるソファ「KIVIK」が39,990円から29,990円と1万円値下がりしています。
また収納家具「LIXHULT」は4,499円を3,999円に、耐久性の高い食器「OFTAST」は89円から20円安い69円、値下げの率は平均で22%となります。
さらにライス社長はWBSの単独インタビューに応じ都心部への出店計画を明らかにしました。
ヘレン・フォン・ライス社長
より多くの人に使ってもらいたいので東京での出店は外せません。2018年までにテストで新しい形の店舗を出店したいです。
郊外で大型店を展開するイケアですが、都心部では小型店での出店を目指すといいます。
「渋谷、原宿、新宿など、どこに出店?」
もちろん集客力のある地下鉄沿線で探しています。渋谷か新宿か、別のところか、いろいろな場所を検討しています。
「東京都内でもかなり都心部?」
東京の中心。
イケアは現在、船橋市や東京都の立川市などで9店舗を展開していますが、いずれも幹線道路に近い場所でマイカーでの来店客が多くなっています。
このため都心部での新規出店では交通の利便性の高い場所を狙っているのです。
「イケアが都心部に出店するとニトリと全面対決?」
お客様は家具以外に食べ物や洋服にもお金を使いますよね。ニトリだけが競争相手ではありません。
株式会社ニトリ
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一方、すでに都心部の出店加速で業績を拡大しているのがニトリです。
渋谷駅のすぐ近くにあるニトリです。東京都心部の店舗では一番大きい店舗。
6月末にオープンした渋谷公園通り店。地上9階建てで都心最大の面積を誇り、都会らしい洗練された店作りで新たな客層を掴んでいるといいます。
従来の郊外店は車で来店する30~50代のお客様がメインでした。
しかし渋谷店は10~20代のお客様が全店平均の3倍に急増。
2年前に出店した銀座などでは外国人観光客の利用が増えました。
また3月に出店した池袋店では70代の高齢者が全店平均の3割増。
都心部ではそれぞれの店でターゲットにした層を確実に取り込んでいるのです。
その秘密をニトリホールディングスの広報部、大江美幸さんは、
壁面いっぱいにカラフルに展示している。ぱっと壁面が見えたときにカラフルなものがあると目を引く。
渋谷店では目を引く場所に若者向けのカラフルな商品を配置。
都心部の店ではそれぞれの客層を狙ったレイアウトにしているといいます。
また郊外型店舗は買いたいものを決めてくる目的買いのお客様がメインでした。
しかし都心部では、
家具見ようかなみたいな。目的はない。
ニトリが都心部で狙うのは帰宅途中などに「ふらっと」立ち寄るお客様。小物などの安価な商品を衝動買いする人が多いといいます。
都心部の店舗が好調なニトリは30年連続で増収増益。今年の上半期も過去最高益となる見通しです。
イケア
こうした中、8月24日に都心部への出店計画を明らかにしたライバルのイケア。
決戦の舞台は郊外から都心部に移ろうとしています。
「イケアと客層はかぶらないか?」
かぶってくる部分はあると思う。日本の企業なので日本の住宅事情を意識して商品展開しているし、ニトリとしては頑張っていきたい。