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[モーニングサテライト]【輝く!ニッポンのキラ星】洋菓子作りを支える液卵とは!食品産業の知られざる功労者[イフジ産業株式会社]

モーニングサテライト

地域で奮闘する企業を取り上げる「輝く!ニッポンのキラ星」。

今回は福岡県粕屋町からです。食品産業を影で支えるあるメーカーを取材しました。

洋菓子作りを支える液卵とは!食品産業の知られざる功労者

地元に愛される洋菓子店「パティスリーKOSAI 本店」。週末にはお客さんが詰めかけます。

美味しそうなケーキの中でも一番人気はシュークリーム。

その生地作りに欠かせないのが…

KOSAIオーナーシェフ
小齊俊史さん

割卵した状態で来る。

液状の卵「液卵」です。これは卵黄と卵白を混ぜたもの。これ以外にも卵白のみの液卵など使い道に合わせ種類が変わります。

KOSAIオーナーシェフ
小齊俊史さん

初めから割られて裏ごしされているので卵の殻とか異物混入がない。
従来、卵を割るだけでも15分くらいかかる。
4セットやるので1時間の短縮。
生産の効率アップになる。

手間がかからず保存にスペースの取らない液卵は製菓や製パン、マヨネーズ作りなどに欠かせない製品です。

製造するのはイフジ産業。

液卵のシェアは12%、食品加工のキユーピーに次いで国内2位の液卵メーカーです。

2代目から7年連続で増益

福岡県北西部に位置する粕屋町。福岡県のベッドタウンとして知られています。

イフジ産業は1972年にここに本社を構えました。

従業員は150人。

2021年3月期の売り上げは138億円を超え、純利益は8億3,000万円に上ります。

卵は全国およそ800ヵ所の養鶏場から輸送し、年間12億個以上を加工。

優先的に購入するのは規格外のサイズや小さなヒビが入ったもの。

イフジ産業
藤井宗徳社長

卵の中身はキレイですがスーパーには並べられない卵。
我々が加工することによって安く調達ができて生産農家も出荷できないものが出荷できるメリットがある。

まず卵はホコリや雑菌などを落とし、製造ラインに運搬。

その後、イフジ産業が導入する高速割卵機で中身を取り出します。1秒間に23個、1時間で8万個の卵を割ることができます。

こちらの卵黄と卵白を分ける最新鋭の機械では…

イフジ産業 関東事業部 製造グループ長
前野清人さん

キレイな卵白だけを分別できるようにスキャナで見ている。

好感度の光センサーを導入し、万が一卵黄が混入した場合にも取り除くことが可能に。

空気に触れないシステムで細菌の混入を防いでいます。

イフジ産業の前身は1964年に創業した藤井養鶏場。

大手製パン工場から大量の液卵の発注があったことなどを受け、液卵事業を専門に扱うようになりました。

それ以降、事業は順調でしたが鳥インフルエンザなどで業績が悪化。

その時に2代目社長として就任したのが藤井さんでした。

まず取り組んだのは…

イフジ産業
藤井宗徳社長

①仕入れ先の数を広げてリスクヘッジ。
②買い付け単価の条件の変更。
固定価格を取り入れたりいろいろな条件をミックスすることで全体的な数量や単価の安定を図った。

製品のラインナップもこれまでは大手メーカー向けの大容量の製品だけでしたが小容量の製品を用意し、仕入れ先を増やしました。

こうした取り組みにより7年連続で増益しています。

2017年にはおよそ17億円かけて関東工場を増設。東証一部に上場しました。

卵の新事業で市場開拓

さらにいま力を入れているのがこちらの粉末。

番組スタッフ

これは何?

イフジ産業 関東事業部
尾川勝哉さん

卵白プロテイン。
他の原料のプロテインよりも栄養を摂取できる。

2020年、卵白の粉末をメインに使ったプロテインを発売。卵白はほかの原料と比べてたんぱく質の体内吸収率が良く、健康ブームに乗り大ヒット。

数多くのアスリートが使用し、3年後には売上高10億円を目指しています。

イフジ産業
藤井宗徳社長

液卵・プロテイン…今度は卵の殻。
ベンチャー企業と共同開発してバイオアパタイト(高安全性素材)を作る取り組みをしている。

卵の殻を使った新素材は現在人工関節などの高度医療素材への活用に向け研究中です。

イフジ産業
藤井宗徳社長

卵の可能性を卵テック(新事業)で切り開いていきたい。

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