老後に夫婦で2,000万円の蓄えが必要だとする金融庁審議会の報告書が話題になって以来、老後への資産形成に対する関心が高まっています。
先日の日本経済新聞に「イデコ加入全会社員に」とあります。
イデコは個人で加入する任意の年金制度で今後全ての会社員を加入対象にすべく厚生労働省が検討に入りました。老後の生活を支える手段としてこのイデコへの関心がいま高まっています。
老後資金
年金いくらもらっていますか?
東京・巣鴨で聞きました。
70代女性、
1ヵ月8~9万かな。正直これ(年金だけ)で暮らせるのかなと。
70代男性、
手取りで14万円ちょっと。
生活はできない。預貯金の食いつぶししかない。
総務省のデータでは自営業者や専業主婦など全員が加入する国民年金の平均受給額は男性が月5万9,000円、女性が5万3,000円です。
厚生年金にも加入する会社員などは男性が月16万6,000円、女性が10万3,000円です。
対する支出は65歳以上の夫婦は月平均で24万8,000円ほど。年金プラスアルファの備えに関心が高まっています。
株式会社りそな銀行
[blogcard url="https://www.resonabank.co.jp/"]
先週土曜日、会議室に続々と人が集まってきました。
イデコのセミナーに詰めかけたのはおよそ130人です。
お金の知識は一生もの。若い時に身につけておくと後が楽。
30代から50代まで幅広い層が熱心に話を聞くその理由は…
50代の自営業男性、
最近、2,000万円問題とかある。
世の中にどういう制度があって、どう活用できるのか、使えればやりたい。
「老後資金に不安はあった?」
専業主婦の女性、
あります。
旦那が所得の多い人ではなかった。できることからやるしかない。
多くの人が口を揃えて話すのは老後資金への不安です。
iDeCo
ここ数ヶ月、イデコの口座開設の申し込みが殺到。
手数料が安いネット証券が人気でSBI証券では6月の申込数が前の月と比べて55%増加しました。
一昨年イデコを始めたみずえさん。都内の会社に勤める29歳です。
将来に対しては漠然とした不安があり、それを解消するためには何かやらなければと思いiDeCoを始めた。
イデコは金融商品を選び毎月一定の金額を投資。株や債券に加え元本を保証する商品などさまざまです。
最大のメリットは税制面の優遇です。
一般の投資信託の場合は掛け金は所得税の対象となります。
しかし、イデコの場合、掛け金の全額が所得控除の対象となるため支払う税金が少なくなります。
さらに一般の投資信託などの場合、運用して儲けた利益は課税対象となりますが、イデコの場合は非課税です。
投資経験のあるみずえさんが選んだのは比較的リスクの高い商品です。
みずえさんの場合、掛け金は月々2万3,000円。これまで積み立てた67万円を運用し、現在利益は1,441円です。
少し前まではプラス3万8,000円くらいだった。
最近相場の状況でかなり利益が減った。
そのみずえさんがこの日参加したのは、お金にまつわる知識を学ぶ集まり「きんゆう女子。勉強会」です。
招かれたファイナンシャルプランナーが商品選びや運用の注意点などを指摘。
ファイナンシャルプランナーの横田健一さん、
株式とか不動産がリターンが高い。リスクも高いのでハイリスクハイリターン。
債権は比較的ローリスクローリターン。
元本割れのリスクも理解して運用していくことが大事だといいます。
さらに別のデメリットも…
60歳まで資金が拘束される。
結婚するからお金が必要とか、そういう場合でも引き出せない。
みずえさんの場合、月2万3,000円の掛け金を60歳まで積み立てていくとおよそ900万円たまります。
運用成績によってはもらえる金額が変動します。
60歳まで引き出せないのがデメリットだが、老後に対する不安はなくなるので良い。