先日発表された日産の新型リーフ。ガソリンを使わず電気で走る電気自動車です。
そしてもう1台、アメリカのテスラが発売したばかりの電気自動車、モデル3。発売前から全世界から予約が50万台入ったという注目の車です。
これまで日本やアメリカなどがリードしてきた電気自動車の分野ですが、いまヨーロッパ勢も続々と参戦を決めています。
今週開幕されたフランクフルト・モーターショーでその戦いの最前線を取材しました。
フランクフルト・モーターショー
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大きなテストコースが場外に設けられた世界最大級の自動車見本市「フランクフルト・モーターショー」。
フォルクスワーゲン
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無人のロボットカーで登場したのは販売台数で世界一のフォルクスワーゲングループを率いるマティアス・ミュラー会長です。
電気自動車はもはや少数の人だけの物ではない。我々は開発のために今後約2兆6,000億円を投資していく。
フォルクスワーゲンは巨額な投資で全車種で電動化モデルを用意すると表明。
2020年に売り出すEV専用ブランドの試作車、「I.D.CROZZ Ⅱ」を公開しました。
メルセデス・ベンツ
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メルセデス・ベンツも2022年までに全ての車種でEVなどの電動化モデルを提供すると宣言。
背景には大気汚染や温暖化問題を受け、フランスやイギリスが2040年までにガソリンやディーゼル車の販売を禁止する方針を掲げたことがあります。
フォルクスワーゲングループのマティアス・ミュラー会長は、
クルマのエンジンを変えるかどうかではなく、どう計画的に変えるかの問題だ。
電動化はもはや既定路線。
BMW
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今回、開場で最も注目を集めたEVが「BMW i Vision Dynamics」です。1回の充電で走行可能距離は600キロと長く、今後のEV戦略の要として数年以内のシリーズ生産を想定しています。
BMWグループ、イアン・ロバートソン上級副社長はBMWが意識するのが、
テスラはまだ立ち上がったばかりの企業だがBMWは成熟した企業で技術力もある。
テスラ
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テスラは初の量販タイプのセダン「モデル3」の販売が好調です。
BMWの「BMW i Vision Dynamics」はテスラファイターとも囁かれテスラの競合車種と走行可能距離も拮抗しています。
ドイツではフォルクスワーゲンの排ガス不正問題がディーゼル車への不信感を生み各社が電動化に動くきっかけになりました。
アウディ
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そのフォルクスワーゲン、傘下に置くアウディの技術で巻き返しを狙います。
EVで、かつ未来の自動運転車もイメージしたコンセプトカー「Audi AICON」。4人乗りの大型モデルです。
豊島晋作さん、
中に乗り込んでみますと4人乗りで車内はかなり広い印象です。前方は当然ハンドルはありません。
アウディのルパート・シュタドラー会長、
自動運転のレベル5は実現可能だ。
レベル5とは自動運転の5段階の内、ドライバーが必要ない完全な自動運転を実現した最終段階回のことです。
自動ブレーキはレベル1、同じ車線を維持するクルーズコントロールなどの機能はレベル2とされますが、それらのはるか上をいく技術です。
豊島晋作さん、
アウディが自動運転に自信を示すのには理由があります。それがこちらのクルマです。
今回、初めて一般公開されたアウディの「新型A8」。ヨーロッパで今年の秋、日本でも来年発売予定で条件付き自動運転レベル3を市販車として初めて実現しました。
「高速道路を時速60キロ以下」で走行するなど条件は限られますが、緊急時以外は運転を車に任せることができます、
運転手がさらにリラックスできるレベル4(高度な自動運転)の実現はあと5年くらいかかるだろう。しかし、我々は前進する。
本田技研工業株式会社
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EVへのシフトや自動運転など一気に攻勢をかけるドイツ勢。
迎え撃つ日本のメーカー、ホンダの八郷隆弘社長、
みなさん、これが「アーバンEVコンセプト」です。
ホンダは2019年に販売する新型EVをイメージした試作車を初めて公開。都市部での移動を想定した小型車です。
ホンダはヨーロッパで販売する3分の2を2025年までにEVやハイブリッド車に置き換えて対抗します。
「ドイツ勢は大きくEVシフトだがどう戦う?」
かなりそういう方向になっているのは感じた。ただ我々の得意分野であるハイブリッドをしっかりやりながらEVをやりたい。まだまだ日本のハイブリッド技術が進んでいる部分はあるので伸ばしたい。