5月26日から始まる伊勢志摩サミットを地元経済の利益につなげようと地元では地方銀行が積極的な動きを見せています。
イトーヨーカドー
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5月23日からイトーヨーカドーアリオ川口店で始まったのは伊勢志摩サミットの開催を記念した三重県フェア。
三重県の鈴木英敬知事も出席しました。
今まで「三重県を知らなかった」「伊勢志摩を知らなかった」という人に対して三重県や伊勢志摩の良さを知ってもらうチャンス。
イトーヨーカドーでは、25日から全国150店舗で三重県フェアを開催します。
店内には多くの三重県の特産品が販売されています。
伊勢神宮にも奉納されている三重県産の真鯛。
老舗の味噌醤油メーカー「株式会社糀屋」が作った麹プリン。
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株式会社鳥羽国際ホテルで作られたチーズケーキ。
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真珠のアクセサリーなど200種類の商品が揃いました。
この三重県フェアを仕掛けたのは三重県を地盤とする地方銀行、「百五銀行」です。
百五銀行
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イトーヨーカドーは三重に店舗を持ちませんが、百五銀行が地元企業との橋渡しをして豊富な品ぞろえを実現しました。
伊藤歳恭頭取は
融資や預金が増えるのは結果としてありがたいが、地域の企業全てが幸せになることが私どもの仕事。そのためにできることは何でもする。
地域創生部
三重県津市にある百五銀行の本社。
地域創生部はサミット効果を取り込むため2016年4月に体制を強化して地域創生室から地域創生部に格上げされました。
水谷守考さんはサミット開催が迫るなか、既に終了後を見据えていました。
熱が冷めると次の話題に行ってしまう。「ポストサミット」でどういう施策を打つかが重要。
おはらい町
伊勢神宮に隣接する商店街「おはらい町」。
地域創生部が最も力を入れる地域です。
伊勢神宮はサミット開催の決定で外国人観光客が前年比で約40%増加しました。
おはらい町にも大きな経済効果が出ています。
株式会社松治郎の舗
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商店街で人気のハチミツの専門店「松次郎の舗」。
目玉商品はテークアウトで食べられるスイートポテトやハチミツをたっぷり使ったジュースです。
水谷守考さんが松次郎の舗を訪ねました。
人気のテークアウト商品は百五銀行の支援により誕生しました。
以前は瓶詰めのハチミツなどを販売していましたが、売上はイマイチでした。
2015年、百五銀行などが出資する官民ファンドから約1,000万円の出資を受け、店舗の改装やテークアウト商品を拡充しました。
この店舗のビジネスモデルは180度変えている。
テークアウト商品は大ヒット。
店の売り上げは35%増加しました。
水谷俊介社長は
融資だけではない「二人三脚」でいける。僕もそれを信じている。
店の魅力を発掘することでリピーターの増加を考えています。
三重県では今後、人口減少が深刻化すると懸念しています。
県の観光の象徴である「おはらい町」が活性化すれば地元経済の活性化のきっかけになると百五銀行は考えています。
おはらい町ではもうひとつの仕掛けがされていました。
QRコード
1923年創業の老舗の土産屋「虎屋ういろ」。
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店頭にあるQRコードを読み込むと外国語のメニューが表示されます。
百五銀行が先導してQRコードの導入を商店街の店舗に呼びかけています。
伊勢神宮のバス停や商店街にあるATMなどにも設置されています。
外国人の満足度を高めてSNSで発信してもらえれば次の人が来る。
こうした地道な取り組みがサミット効果の持続につなげたい考えです。
サミット後にはオリンピックもある。そのときに三重県を選んでもらうことも今から続けていく必要がある。