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[WBS]眠れる観光需要 !新施設続々…星野リゾート新戦略[株式会社星野リゾート]

2022年8月17日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

コロナの第7波は海外から訪れる観光客にも大きく影響しています。8月17日に7月の訪日外国人客数が発表され、コロナ前と比べると95%のマイナスといまだ回復は見られません。 一方、欧米では 観光客の受け入れが着実に進んでいて世界の旅行需要は回復しつつあります。今後を見据えて新たな施設を続々とオープンする星野リゾートの新戦略を取材しました。

訪日外国人客 コロナ前の95%減!眠れる観光需要 カギは脱アジア?

加納康祥記者

コロナ前は多くの外国人観光客が訪れていた浅草の雷門前ですが観光客受入再開をした今でも外国人の姿はほとんどありません。

8月17日に発表された7月の訪日外国人の数はコロナ前の2019年7月と比べ95.2%少ないおよそ14万4,500人に。政府は6月に観光客の受け入れを再開しましたがその数に大きな変化は見られません。

8月17日、北海道の富良野では観光バスから大勢の外国人が降りてきました。ハワイからの観光客およそ30人です。日本では現在、添乗員が同行する団体旅行しか認められていません。さらにガイドラインで定められた感染対策を取ることも求められます。

ガイドは…

ツアーガイド

ここは日本だから食べたらマスクをしてください。

バーベキューをするときもマスクは外しません。食事も基本黙食です。

今回のツアーを企画した日本旅行では英語に訳して簡単にまとめたガイドラインを旅行の参加者に事前に配布。同意を得た上でツアーを実施しています。

ジャム作り体験でも…

番組スタッフ

マスクは大丈夫?

ツアーの参加者

大丈夫。みんな慣れている。

外国人の団体客を久しぶりに受け入れた施設の担当者は…

ふらのジャム園
宮里裕己さん

海外からの団体客は3年ぶり。前は結構来てもらっていた。

コロナ前はよく日本を訪れていた女性は…

ツアーの参加者

とてもわくわくしている。長い間ずっと待っていた。

日本旅行は感染対策の実績を積み重ねた上でその先にある個人旅行の解禁に期待を寄せています。

日本旅行
宇野大悟さん

個人旅行が解禁された時にはマグマのようにたまっている欧米豪の日本への旅行熱を一気に引き込むことができると思うので期待している。

日本の原風景"棚田"で勝負!星野リゾート 欧米客を意識

コロナ前、日本に来る外国人観光客の7割が東アジアからでした。その中で最も多い中国はいまゼロコロナ対策が取られていて当面は日本に来る観光客は増加しない可能性が。

こうした状況に旅館などを運営する星野リゾートの星野佳路代表は…

星野リゾート
星野佳路代表

欧米をターゲットにするところに投資する。分散して世界から集客するにはいいチャンス。

星野リゾートは欧米の観光客を意識した施設を新たに展開します。温泉地として知られる大分県由布院に8月3日に高級旅館「界 由布院」をオープンしました。

最大の特徴が…

界 由布院
丹澤徹総支配人

こちらが棚田。

時間や季節とともに変わりゆく棚田の風景、そして虫の音。こうした日本の原風景に欧米の観光客の関心も高いといいます。

もともと耕作放棄地だった棚田を星野リゾートが7年かけて開発。建築家の隈研吾さんが設計しました。

客室にもこだわりが。

界 由布院
丹澤徹総支配人

ソファは大分で採れる真竹を使用。
蛍かごは国東半島で採れる希少なシチトウイ。

さらに食事も地元の食文化を生かしたジビエを使った鍋を提供。イノシシやシカのほか、とても珍しいというアナグマは主に木の実を食べているため独特の甘みがあるといいます。

価格は1泊1人3万5,000円からです。

温泉プラスアルファの日本らしい体験を提供できることを強調し、特に欧米の顧客に対しアピールしたい考えです。

星野リゾート
星野佳路代表

日本の建築、デザイン、日本食が出てきて、自然の温泉の楽しみ方を提供する。
それが海外の人に受けているのは感じている。

佐々木明子キャスター

アメリカ人は裸で風呂に入らないのでは?

星野リゾート
星野佳路代表

1984年に大学院に留学していたが、すしを食べている私に「ローフィッシュ(生魚)を食べるのか」と言って誰も同級生は食べなかった。
あれから40年くらい、NYでクラスメートに会うとみんなすしを食べている。
来る人のニーズの違いに合わせるのではなく日本文化の本物、王道を提供することが大事。

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