ふるさと納税に関するニュースです。
実は今年、ふるさと納税は大きな転換点を迎えることになります。
寄付額に対する返礼の割合を3割までとする規制が強化されるため、これまで続いてきたブームが減速する可能性も指摘されています。
ふるさと納税はこの先どこに向かうのでしょうか?

ふるさと納税
こちらは2015年のふるさとの納税の特集で取材した金森重樹さん。


ふるさと納税に関する本も出版した著名人です。

長野県中野市のりんご。1万円で10キロ。

紋別市の毛ガニ。

ふるさと納税をすれば実質2,000円で豪華な食材などが貰えることが次第に知られるようになりブームは加速。

寄付額は2013年からの5年間で25倍の3,600億円まで急拡大しました。

こちらは5年前に取材した小美濃さん一家。

宮城県綾町にふるさと納税し、飛行機代を含む一泊二日の豪華旅行を手に入れていました。

実質的な返礼割合は5割を上回っていたと見られ、こうした事例は珍しくなかったのです。

至れり尽くせり。

ところが、2018年9月、当時の野田政務大臣は
過度な返礼品を送付し、制度の趣旨をゆがめているような団体はふるさと納税の対象外とすることができるよう制度の見直しを検討。

総務省は去年9月、返礼割合を寄付額の3割以内とする指導に従わない自治体を今年6月以降、制度の対象外とする方針を明らかにしました。

返礼割合3割規制強化で…ふるさと納税が変わる!?
株式会社トラストバンク
[blogcard url="https://www.trustbank.co.jp/"]
ふるさと納税のポータルサイトの最大手「ふるさとチョイス」は、ふるさと納税は大きな転換点にあると指摘します。


トラストバンクの浪越達夫さんは、
ふるさと納税はそもそも使い道を指定し、共感したところに寄付をするもの。

クラウドファンディング型は親和性が高い。

最近、クラウドファンディング型と呼ばれる新たなふるさと納税の形が4年で8倍と急増しているといいます。

一体どのようなものなのでしょうか?
極上の外房アワビを守る!目的特化型ふるさと納税とは?
南房総市
[blogcard url="http://www.city.minamiboso.chiba.jp/"]
こちらの養殖池で育てられていたのは…

東安房漁業協同組合の渡辺靖浩さん、
アワビの稚魚。

放流用の小さいアワビを飼っている。

千葉県南房総市では天然アワビの漁獲量を安定させるため稚貝を放流してきました。

しかし稚貝は1キロ当たり1万2,000円と高価。

市からの補助金も限られているため十分な量の放流の継続が危ぶまれています。
そこで南房総市が始めたのが稚貝の共入費用などをふるさと納税で集める新たな手法。

すると大のアワビ好きという人などから2ヶ月あまりで目標の8割の寄付が集まりました。

アワビの王様とも呼ばれる黒アワビ。

今回の寄付で地場産業であるアワビ漁を未来に残していきたいとしています。
より多く放流すれば漁師もたくさんアワビが取れて潤うし、お客様もおいしいアワビを長く食べられる。

ぜひ寄付してもらいたい。

今回の取り組みは市にとって大きな挑戦でした。

実は南房総市はおよそ2年前まで返礼割合5割の高額返礼品が売りの自治体だったのです。

南房総市総務部企画財政課の松田浩史さんは、
ふるさと納税は高額返礼品を送ることではないと思った。

いろんな応援メッセージをもらう。地域に対する応援のメッセージ。

地域が抱える課題を明確に出せるのがクラウドファンディング型。

非常にいい取り組みと考えている。
