東北のある町で今の時期だけ味わえる美食を求めて全国から人が押し寄せています。
そのきっかけは何だったのでしょうか?
ビストロ ポ・デタン
青森県八戸市、市街地にある洋食店「Pot d'Etain(ポ・デタン)」。
雪の降る中、一人のお客様が店の中に入るも、ドアには「満席」の文字。
いっぱいだったので次の予約をして帰ります。
この時期、全国から予約が殺到しています。
お客様のお目当ては、
八戸ブイヤベースです。
魚介類をふんだんに使用した、その名も「八戸ブイヤベース」。
Kitchen プルトワ
[blogcard url="https://kitchen-pourtoi.therestaurant.jp/"]
市内のほかのお店「Kitchen プルトワ」でも、
八戸ブイヤベースです。
見た目も味付けも異なる八戸ブイヤベース。
どのお店もブイヤベースを求めるお客様でいっぱい。
夜は満席となっておりまして。
カレンダーにも予約がギッシリ!
街を上げての盛り上がりとは?
八戸ブイヤベース
フランス料理のお店「ポ・デタン」。
オーナシェフの三浦祐紀さんは本場フランスでも料理を学んだ本格派です。
今日の仕入れです。この辺で美味しい魚。
いまが旬のカジカやスープの味を引き立てるドンコ(エゾイソアイナメ)など八戸の冬の味覚を4種類以上使っているのが八戸ブイヤベース。
ただ地元の食材を入れるだけでは美味しくならないと三浦シェフは言います。
八戸の魚は味があっさりしている。フランス料理と同じことをしたら味が軽い。だからスープに平ガニを使って濃いめに。
八戸で獲れる平ガニ(ヒラツメガニ)、これを豪快に使って濃厚なスープを作ります。
こうすることで独特の深みと味わいが生まれます。
三浦シェフが目指す「八戸ブイヤベース(1,814円)」の仕上がりです。
そのお味は、
うまい。美味しい。
ブイヤベースはいろんなお魚が入る。味が深くなって最後まで美味しく頂ける。
八戸では魚が旬を迎える2月1日~3月31日まで市内の16店舗が独自のブイヤベースを提供。
2ヶ月間で延べ1万食以上が売れる人気ぶりです。
八戸ハマリレーションプロジェクト
[blogcard url="http://www.hhrp.jp/"]
そんな盛り上げのきっかけを作ったのは地元の水産加工会社で働く古川篤さん。
東日本大震災のあと、街の賑わいを取り戻そうと地元の有志とともに活動を始めました。
目をつけたのは八戸の地魚。
地元の若い主婦などを対象にアンケートをとり、調べたらどれが地魚か知らない人が多かった。ブイヤベースみたいなおしゃれな料理を食べながら、実はこれ八戸産なんだよと。
そこで市内の洋食店の協力のもと、八戸ブイヤベースフェスタ考案したのです。
誕生から6年、八戸市では若者を中心に地魚の人気が高まっていると言います。
ブイヤベースを食べて「そろそろ春かな」と思うくらい地元の文化として広がってほしい。