社会問題化しているあおり運転。自民党は8月27日、あおり運転の罰則強化に向けた法整備の検討に入りました。
背景にはあおり運転がなかなか減らないという現状があります。厳罰化によってあおり運転はなくなるのでしょうか?
株式会社日本緊急通報サービス
[blogcard url="https://helpnet.co.jp/"]
東京・世田谷区。
ここに今にわかに注目をあるサービスの司令塔があります。
日本緊急通報サービスの神崎洋専務、
こちらがオペレーションセンターになります。
オペレーターが話す相手はいま運転中のドライバー。
はい、ヘルプネットセンターです。事故ですか?救急ですか?
これは一部の車に搭載されている緊急通報システムです。
あおり運転などで身の危険を感じたドライバーは車内のボタンを押すとオペレーターとつながり、ハンズフリーで話すことができます。
オペレーターは車から送られてきた位置情報やドライバーとのやりとりなどを基に状況を確認。
必要に応じて警察や消防につなぎます。
今、高速道路を走っているが後ろの車が迫ってきて。
あおり運転ですね、警察におつなぎします。
警察はドライバーに直接、最寄りのサービスエリアに入るなどの対応を指示。大きなトラブルを防いでいます。
このサービスは日本緊急通報サービスが自動車メーカー向けに提供しているもの。ホンダ、トヨタ、日産と対応車種が増えて注目を集めています。
最近は登録車数増えている。190万台近く対応車両が走っている。
もともと急病や事故への対応を想定していたこのサービス、あおり運転対策の活用が見直されているのです。
あらゆる運転手が万が一のときに使ってもらえるよう普及したい。
警察は去年1月からあおり運転の取り締まりを強化。
取り締まり件数はおととしの1.8倍のおよそ1万3,000件に上ったものの、あおり運転が減少する兆しは見えません。
自由民主党
[blogcard url="https://www.jimin.jp/"]
業を煮やした自民党が8月27日に検討に入ったのはあおり運転の罰則強化です。
自民党の二階幹事長、
あおり運転を絶滅させるためにしっかり対応していきたい。
道路交通法や刑法などの改正や新たな法律を作ることを想定。
早ければ秋に想定される臨時国会での法整備を目指します。
街の声
ドライバーからは、
厳罰化はいい。厳罰があれば少し減ると思う。
厳しくしたほうがいい。
一方で何をもってあおり運転とみなされるのか?
不安を漏らすドライバーも…
初心者は追い越し車線にずっといる。後ろをみていない。
気がついたら近くに車がいて「あおられている」と思う。それは違う。
前の車がスピードを落とすからこちらが迫ってしまうことがある。
あおるつもりはない。
また自分が加害者になる不安はゼロではないという率直な意見も。
やったことないけど、急いでいるときやってしまうかも。
衝動にかられるのではと不安。
株式会社NTTドコモ
[blogcard url="https://www.nttdocomo.co.jp/"]
こうした自らが加害者になるかもしれないという不安を減らすサービスを開発したのがNTTドコモです。
渋滞って嫌ですよね。
この時間を利用して音楽鑑賞や最新ニュースの確認などはいかがでしょうか?
声から感情を読み取れるAI(人工知能)を車に搭載し、イライラを検知するとドライバーに落ち着くように促すシステムです。
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会
[blogcard url="https://www.angermanagement.co.jp/"]
運転中のイライラの解消にはまた別のアプローチも。
企業などを対象に「怒り」の感情をコントローする方法をレクチャーしてきた日本アンガーマネジメント協会。
日本アンガーマネジメント協会の安藤俊介代表理事、
車の運転と怒りの感情は非常に密接に関係している。
車は鉄の箱に守られた匿名の安全な空間。気持ちを大きくする。
今あおり運転を起こさないため運転中のイライラを抑えるテクニックを盛り込んで欲しいとの依頼が殺到しています。
しかし、運転中のイライラの解消方法は驚くほどシンプル。
車の運転席の見えるところに家族の写真、大切なものの写真を置いて現実の世界に引き戻してもらう。
簡単だから有効。
怒りの感情は人間に普遍的なものだけにあおり運転は誰もが被害者にも加害者にもなり得るという安藤氏。
罰則強化よりも先に必要なことがあると指摘します。
厳罰化だけではなくて、社会として教育をしていく。
怒りの感情と上手に付き合うことを学ぶというのが必須の社会になればいい。