新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で影響が広がっています。
中止や延期となった世界のビッグイベントです。中国・北京のモーターショーやスペインでは世界最大級の携帯電話見本市「モバイル・ワールド・コングレス」が、それに東京マラソン、こちらは一般ランナーの参加が見送られることとなりました。

こうした中、2月18日から千葉県内の幕張メッセではあるイベントが始まりました。

国際ホテルレストランショー HCJ2020
2月18日から始まったのはホテルやレストランなどインバウンド需要を取り込む製品やサービスの展示会「HCJ2020」。

会場には至るところに消毒液が置かれ、来場者や出展者にはマスク姿が目立ちます。


新型肺炎の収束が見えない中、注目を集める企業がありました。
株式会社ムーヴ・オン

「これは何?」

ムーヴ・オンの三上雄司部長、
プラスチック製の透明マスク。

透明なため、顔を隠さないのが特徴。
一番安い商品「マスクリア」で480円です。

飲食店やホテルなど接客の現場で口から唾が飛び散るのを防ぎます。

ここ2週間で30万個ほどの注文を頂いています。

通常の3倍ぐらいの注文。

株式会社ハセッパー技研
一方、こちらのブースにも注文が舞い込んでいる商品が。

ハセッパー技研の菊池尚人社長、
手指の除菌をしたり、テーブルの除菌をしたり、除菌と消臭能力を持つ水。

前年比で少なく見積もっても30倍売れている。

500mlでおよそ1,400円の商品「カンファスイ」が売れているといいます。

こちらの会社、ハセッパー技研は元々業務用の殺菌・消臭水を作る措置のメーカー。
これまで食品工場や病院など800社以上に納入した実績を元に一般向けの商品を開発しました。

この会社の工場を訪ねると・・・

フル稼働で生産が行われていました。
ハセッパー技研の諏訪部千賀取締役、
土日も休まず出勤して製造。でも追いつかない。

社員11人という小さい会社のため急遽アルバイトを5人採用。

夕方の出荷時には社員総出で積み込みに臨んでいました。

最近は業務も経理も総務も電話番だけ残して全員こっち。

観光業者
一方、会場に集ったお客様の多くは観光業者です。

新型肺炎の影響を聞くと、
海外の方が来られなくなったので売り上げが半分ぐらいになった。

レストランは団体がキャンセル。20件くらい。

どこまで広がるのかなと思っている。

and factory株式会社

観光客の減少を懸念する声が上がる一方で展示会自体にも変化が。

こちらはタブレットを使ったホテル業務の効率化などを手掛ける会社。

ところがスタッフの姿が見当たりません。

カウンターにあるノートパソコンを覗くと・・・
and factoryの石井裕さん、
スタッフや関係者に迷惑をかけないよう「無人」という形で決断した。

会場にいるのはメンテナンス担当者1人だけ。
訪問者には都内の本社からテレビ電話で対応していました。

イベントの中止が相次ぐ
実はいま海外では大規模な展示会を中止する動きが相次いでいます。

日本でも来週末から開かれる予定だったアジア最大級のカメラや映像機器の展示会「CP+」の中止が決定。

CP+実行委員会の廣瀬行哉委員長、
来場者に感染するリスクを排除しきれない可能性がある。

中国感染者は7万人超え!閑古鳥の店は「苦肉の策」
一方、こちらは中国・上海。

上海支局の菅野陽平記者、
こちらの通り、美容室、飲食店と続きますが全ての店が閉まっています。

感染の拡大防止を目的に当局が許可を出さないため営業を再開できないのです。
こうした中、売り上げが20分の1にまで落ち込んだという書店「鐘書閣」で行われているのは・・・

鐘書閣の原楊店長、
この本は高くない。定価8元(約120円)です。

皆さんの健康のお守りです。

「家にいる」「出かける」「会社復帰」など場面別の対応策を解説しています。

インターネット配信での販売です。

編集者を店に招いて2人肩を並べて生中継で売り込むのは新型肺炎の対応策を解説した本。
この苦肉の策でこの日はわずか1時間で150冊を販売しました。

閉店してしまうのは簡単だが従業員には家庭があるので仕事は維持していきたい。

中国本土では2月18日までに死者は1,868人、感染者は7万人を超えています。

収束の兆しが見えない新型肺炎ですが、WHO(世界保健機関)は・・・

WHOのテドロス事務局長、
SARSやMERSほど致命的ではないとみられる。

WHOは17日、新型肺炎による致死率は2%と比較的低く、80%以上の患者が軽症で回復しているとの見解を示しました。

「プチ・アップルショック」と国内幹線最新情報!
新型肺炎の影響は日本の株式市場にも。

加藤優貴記者、
今日の日経平均株価は昨日と比べて300円以上下落しました。


2月18日、日経平均株価は大きく値を下げました。
その要因となったのは「アップル」です。

北京市局の佐藤真人記者、
新型肺炎がアップルの業績に暗い影を落としています。1-3月期の売上高の予想を達成できない見通しだと明らかにしました。


北京市内にあるアップルの店舗を覗くと、お客様の数も感染が拡大する前より少なく、中国国内での販売は落ち込んでいます。

さらに看板商品のiPhoneの生産拠点である中国では製造工場の稼働率が下がっていて供給不足がアップルの業績にダメージを与えています。

アップルに電子部品を供給するTDKや村田製作所などの株価は軒並み下落していて製造大国「中国」での打撃は日本経済にも影を落としています。

2月18日、船内待機の期限である14日目を迎えたダイヤモンド・プリンセス号。

医療チームが皆さまの健康チェックを行っております。

厚生労働省は発熱などの症状がなく、ウイルス検査で陰性が確認された乗客は2月19日から船を降りることが出来るとしました。

船内にいる乗客は、
乗船している間に孫ができて写真だけ送ってもらった。早く顔を見たくてしょうがない。

愛知県岡崎市では開院前の病院「岡崎医療センター」が乗客の受け入れを決定。感染が確認されていて症状の出ていない乗員・乗客ら最大170人を受け入れるとしています。

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