空港で観光客を案内したり、物流施設で商品を運んだりするロボット。様々な業界で人の代わりに働くロボットの研究が注目を集めています。
こうした中、ロボットを使ったホテルやアトラクションを開発しているハウステンボス株式会社がロボットの導入支援をビジネスとする小会社を設立しました。
高齢化によって働き手が不足すると予測される日本においてロボットのニーズが爆発的に高まると見込んでいます。
株式会社hapi-robo st(ハピロボエスティ)
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20人の演奏は世界で初めてだと思うんだ。
1月30日に披露されたのはシャープ製のロボット「ロボホン」によるオーケストラ。指揮と音楽、そして楽器を操る動きがピッタリ合うようプログラムされています。
開発したのはハウステンボス株式会社の小会社、株式会社ハピロボエスティです。
株式会社ハピロボ エスティの澤田秀雄会長(株式会社エイチ・アイ・エス社長)は、
日本はこれから人口が減るが産業のためにも生産性のためにも5年、10年かけて世界的なロボット会社を目指したい。
シャープ株式会社を退職した技術者4人を迎え入れ企業がロボットを導入する際のコンサルティングなどを目的に作られました。
今後、ハウステンボスの園内でロボットによるゴミの収集や受付業務などを実証実験として行い、そこで培ったノウハウをほかの企業に売り込もうというのです。
株式会社ハピロボエスティの富田直美社長は、
金を取って客に入ってもらい実験する。これが本当の実証実験。文句も言われる、だから改善する。それが変なホテルで起きたこと。
人件費が4分の1に!もうかるホテルのヒミツ!
変なホテル
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新規事業の背景にあるのが2015年にオープンした変なホテルでの自信です。
ホテルに入ってまず目に飛び込んでくるのがフロントのロボットです。ここではチェックインからチェックアウトまでロボットが人の代わりに業務をこなします。
荷物を部屋まで運ぶポーター役もロボットです。
客室にも、もちろんロボットがいます。ハウステンボスのマスコットキャラクター「ちゅーりーちゃん」のカタチをしたロボット「ちゅーりーロボ」です。オープンから3度のバージョンアップを重ねた常に進化するコンシェルジュロボットです。
変なホテルの客室数は全部で144部屋。一般的なホテルでは30~35人必要な従業員がここには8人しかいません。
ロボットが人の代わりに業務をこなすことで人件費は約4分の1に抑えられたといいます。
大江岳世志総支配人は、
ホテルの経費で一番かかる部分が人件費と光熱費。ロボットを導入することで人件費を削減できる。
現在、ホテルで活躍しているロボットは191台22種類。人が行うのは水場の清掃や警備などですが、今後さらにロボットに置き換えて3月までに従業員を6人に減らす予定です。
さらに人件費を削減した分、周りのホテルより宿泊費を1万円ほど抑えることができ良いサイクルにつながっているといいます。
2億円利益が残れば1年目としては上出来というところでスタートしたが結果として5億円以上の売り上げで利益も3億円を超えている。予想以上の結果を得られた。
今後はここでの治験を新事業に生かしていくといいます。
株式会社ハピロボ エスティの澤田秀雄会長は、
変なホテルは決まっているだけで7~8つくらいある。ここで蓄積された能力がいろいろな企業でIoTでモノが動いたり、ロボットが動いたり、コントロールしたり、このプラットホームをいずれつくりあげるのが最も大切なことではないか。