移動制限のないゴールデンウィークは3年ぶりです。4月29日に羽田空港からハワイのホノルルに向けて出発した乗客の様子です。全日空によるとほぼ満席だということです。今年は最長で10日間連続で休めることから海外はもちろんのこと、国内旅行も盛り上がりを見せていて消費拡大につながりそうです。
3年ぶり"制限なし"GW!
国内旅行に回復の兆し
国内の動物園の中で最も北に位置する北海道の旭山動物園。
子どもたちの熱い視線の先にいたのは…

クマみーっけ!
エゾヒグマです。
旭山動物園では4月29日に「えぞひぐま館」がオープンしました。メスのヒグマ「とんこ」の野性味あふれる姿を間近で見ることができます。
その姿を一目見ようと多くのお客さんが訪れ、記念に写真を撮るなどゴールデンウィーク初日を楽しんでいました。
なかには遠方から来たお客さんの姿も。
お客さん

東京から8泊9日。1週間ちょっと。
旭川から網走。あとは帯広、札幌。
お客さん

山口県から。
予算は30万円ぐらい。
北海道は初めてなのでちょっと奮発しています。
JTBによると今年のゴールデンウィーク期間の国内旅行者数は推計1,600万人。前の年に比べておよそ1.7倍になるとみていて国内旅行の需要が戻りつつあるようです。
羽田空港では…
日本航空 東京空港支店長
屋敷和子さん

出発は午後6時台まで予約をいただいている状況。
本日は2019年のレベルまで戻っているということが言える。
4月29日、羽田を出発する国内の便は日本航空、全日空ともにほぼ満席だといいます。
東京駅でも。駅のホームには人が溢れています。
JR各社によると新幹線の指定席は予約率が去年の1.5倍から4倍近く伸びました。
高速道路では行楽地に向かう人や帰省する人たちで一時長い渋滞が発生しました。
予算1.4倍 消費に追い風
ドライブ途中の立ち寄りだけでなく目的地としても人気の道の駅。
山梨と静岡の県境にある「道の駅 すばしり」では関東近郊はもちろん、京都や島根など遠方からの観光客も。
道の駅 すばしり
大友和美さん

朝9時のオープンから野菜目当てに来てくれている。
4月29日はあいにくの天気でしたが地元の野菜や富士山をモチーフにした土産物を買いに多くのお客さんが訪れました。
お客さん

道の駅で野菜買って帰ろうかなと思って。
お客さん

3年ぶりに遠出しようかなと。
あす富士山を見て帰る。
4月30日以降、さらに観光客が増加すると見込んで土産物商品の仕入れは去年の2倍、野菜は3倍に増やしたといいます。
道の駅 すばしり
大友和美さん

気合を入れて仕入れをした。
GWは期待している。
調査によると今年のゴールデンウィークの予算はおよそ3万円で去年の1.4倍に増加。
巣ごもりの反動で消費への意欲が増しているとみられます。
多くの買い物客で賑わう都内の百貨店「松屋銀座」では…
お客さん

クルージングに行くかも。GW中の予算は20万~30万円くらい。
お客さん

軽井沢に行く。ずっと家にいると気が滅入る。
お客さん

GW中の予算は40万~50万円。
今まで贅沢しきれなかったので、できなかった分をやろうかなと。
売り場ではゴールデンウィーク関連商品の売れ行きが好調。サングラスや帽子のほか、スーツケースが去年の4倍売れているといいます。
松屋
服部延弘さん

2019年の売り上げとほぼ同じ売り上げ。
しっかり商売をして去年、おととしの分を取り返したい。
名物イベントも復活
ゴールデンウィークの名物イベントも復活しました。
原田修佑キャスター

3年ぶりのリアル開催となったニコニコ超会議。いま開場しました。3年ぶりということで皆さん、「ただいま」と言いながら手を振っている方も見られます。
インターネットと連動した大型イベント「ニコニコ超会議」、過去には2日間で16万人を集めています。
3年ぶりのリアル開催に来場者は…
来場者

この時を待ちわびていた。
来場者

ドキドキ、眠れなくて。オタクの原点だと思う。
今年は感染対策のために来場者数を10万人までに抑え、密を避けるため入場時間を5つの時間に分けています。
リアルでの開催を待ちわびていたのは来場者だけではありません。
出展者
大阪糖菓
濱田佳典さん

予想以上に売れすぎて困るくらい。うれしい悲鳴。
今回が初出店の菓子メーカー「大阪糖菓」。オリジナルキャラクターを使って商品をアピールします。
会場のあちらこちらで大きな袋を手にする人の姿も。
来場者

思ったより買っちゃった。1万円くらい。盛り上がって買っちゃう。
来場者

3万円使った。
来場者
びっくりした。3万円も使ったんだと。お小遣いをためて、自分たちで。

3年ぶりの整理券のないゴールデンウィークをきっかけに消費は復活するのでしょうか。
専門家は先行きは厳しいとみています。
大和証券
末廣徹さん

今回のGWの消費に関しては「最後の宴シナリオ」。
エネルギー価格の上昇、輸入価格の上昇、円安の影響が実質所得の減少として年後半にかけて強く出てくると思う。基本的に消費は伸び悩む。