地域の奮闘する企業を取り上げる「輝く!ニッポンのキラ星」。
今回は兵庫県川西市のスタートアップです。脱炭素の分野で国連からも注目される新素材とは。
GSアライアンス株式会社
[blogcard url="https://www.gsalliance.co.jp/"]
兵庫県の南部に位置する川西市。製造業が盛んな街として知られています。
ここに国連から注目される企業「GSアライアンス」が。
2010年に創業したGSアライアンス、従業員8人、売上高は3,000万円に上ります。
環境やエネルギー分野の先端材料の開発・販売を手掛けるスタートアップです。
国連の関連の関連機関が去年、世界624社の中から環境問題に革新的なソリューションを持つ企業としてあげた5社に選ばれました。
評価されたのは特殊な素材でできたバイオプラスチックです。
GSアライアンスの森良平社長。
弊社のバイオプラスチックは100%天然で生分解性。
石油系材料を一切使わない環境に優しいプラスチックを作っている。
生分解性とは微生物により分解される性質のこと。
プラスチックの投棄による海洋の汚染が大きな問題となっていますが、このプラスチックは数年で分解されるのです。
その原料のひとつがポリ乳酸と呼ばれる天然プラスチック。
ただ、これだけだともろく、製品化しづらいのが問題でした。
セルロースナノファイバーを入れて天然100%のまま成形できるように。
カギとなったのがこのセルロースナノファイバーと呼ばれる素材。
植物由来で防弾チョッキなどに使われる特殊な繊維と同じ弾性を持つなど優れた特性を持つことで知られています。
GSアライアンスはポリ乳酸にセルロースナノファイバーを加えることで製品化することに成功したのです。
セルロースナノファイバーとポリ乳酸を混ぜるのは水と油を混ぜるように難しい。
ノウハウなので見せることが申し訳ないけどできない。
2年前に販売を開始すると海外から注目を浴びました。
現在10ヵ国と契約が進んでいます。
さらにバイオプラスチックを使ったネイルチップも去年、販売を開始しました。
そして今、国連の関連機関と共同し、新たな研究を進めています。
カリブ海の海岸に地球温暖化で海藻が異様に増えている。
海藻を生分解性プラスチックにする。
急増する海藻をバイオプラスチックにするための研究を始めています。
社長の森さんは大学卒業後、家業であるインク製造会社「冨士色素」に入社。インク製品の海外への営業を担当していましたが、入社から5年。
これからは環境問題と考えた森さんは突如、社内ベンチャーとしてGSアライアンスを起業したのです。
進んでいる分野が石油じゃない反対分野。
社内からいらんことしないでという雰囲気があった。
かなり邪険な時も。1対100みたいな。
2019年、バイオプラスチックの開発に成功し、研究員も8人にまで増えました。
いま力を入れているのはCO2を使いクリーンエネルギーである水素を貯蔵する人工光合成の研究です。
ほかにも最先端の研究を日夜続けています。
全て自分でやるのでさらなる現象が最先端同士で組み合わせてできる。
脱炭素の分野で最先端をやっていきたい。