アメリカのIT大手「グーグル」のスンダー・ピチャイCEOが来日し、日本で2024年までに1,000億円の投資を行う計画を明らかにしました。ピチャイ氏は岸田総理とも面会し、日本のデジタル化を支援すると話しています。一体なぜ今、日本を重視するのでしょうか。ピチャイ氏がテレビ東京と日本経済新聞の独占インタビューに応じ、その狙いについて話しました。
グーグルCEOに独占取材
スマートウオッチ なぜ今?
都内で行われたグーグルの発表会。そこに現れたのはCEOのスンダー・ピチャイ氏です。
そこで発表したのが…
グーグル
スンダー・ピチャイCEO

グーグル初のスマートウォッチ「ピクセル・ウオッチ」を発売する。
グーグルが開発したスマートウオッチ「ピクセル・ウオッチ」です。
これまでグーグルのOS「アンドロイド」に対応したスマートウオッチはありましたが、グーグルが自ら開発したのはこれが初めてです。
その機能は…
木下幸太郎記者

ピクセル・ウオッチでは現在の心拍数を測ることができます。
これが走ったらどれくらい変わるのか見てみましょう。
記者が数分走ったところ…
木下幸太郎記者

1~2分走ったところ心拍数が200近くまで行きました。
このように心拍数の履歴がチャートで表示されるようになっています。
グーグルが買収したウェアブル機器メーカー「フィットビット」の強みであるヘルスケア機能を搭載。運動や睡眠に関するデータと管理することができます。
さらにスイカなどのタッチ決済に対応するほか…
木下幸太郎記者

電気を点けて。
グーグル製品と連携し、家電を遠隔操作することができます。
価格は3万9,800円から。シェアトップのアップルウオッチと比べ2万円も安く発売します。
専門家は…
スマホジャーナリスト
石川温さん

これだけ円安基調にも関わらずなぜか安い。
日本で「アップル製品が高い」という感覚がある中でグーグルは値段で勝負してきている。
サプライズでピチャイCEOが登壇するなど今まで以上に気合が入った発表会だった。
では、なぜ今スマートウオッチなのか、ピチャイCEOが独占インタビューに応じました。
グーグル
スンダー・ピチャイCEO

ピクセル・ウオッチでは世界中の10億人が毎日使う検索機能、カレンダー、メールといったグーグルのあらゆる機能を網羅できる。
グーグルはほかにもスマートフォンの新作「グーグル・ピクセル7/7Pro」を発表。
来年にはタブレットも発売予定でハードウェア事業を加速させています。
力を入れる事業をうまく軌道に乗せられるのか、その試金石として日本市場は重要なのだと話します。
グーグル
スンダー・ピチャイCEO

日本のユーザーは目が肥えているので高品質が求められる。
日本からのフィードバックがあることで素早く製品の改良ができる。
だから日本はわれわれにとって最も重要な市場だ。
今後ピクセル製品の旗艦店を日本にも出したいと考えている。
日本 1,000億円投資 狙いは
発表会を終えたピチャイ氏、その数時間後に現れたのは総理官邸です。岸田総理大臣と面会し、あることを伝えたといいます。それが…
グーグル
スンダー・ピチャイCEO

日本に1,000億円投資する。
デジタル関連インフラとデジタル分野の人材育成への投資だ。
来年、国内初のデータセンターを千葉県に解説するほか、日本からカナダまでをつなぐ海底ケーブルを新たに作るなどインフラを強化。
さらに日本のデジタル人材の育成にも投資し、2024年までにあわせて1,000億円の投資を予定しています。
グーグル
スンダー・ピチャイCEO

岸田総理はデジタルスキルに注力している。
生産性向上とテクノロジーの包括的成長のため経済ができる最善の手段だ。
私は1,000万人の日本国民にデジタル技術を教えると約束した。
官民合同で取り組むことで技術取得の規模を拡大させられる。