GAFAと呼ばれる世界のIT大手の一角、グーグルについてのニュースです。
検索や地図サービスなど、もはや私たちの生活に欠かせない存在となる一方で巨大化への懸念の声も上がっています。
そのグーグルの経営トップ、ピチャイCEOが来日しWBSの単独インタビューに応じました。
AI(人工知能)などの技術で最先端をいくグーグルは世界をどう変えようとしているのでしょうか?
グーグル合同会社
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今年、渋谷に完成したグーグル日本法人の新たなオフィス。初めてカメラが入りました。
大きなロゴがあります。こちらが新しく出来たグーグルの渋谷オフィスです。
親会社「アルファベット」の時価総額はおよそ100兆円と日本でトップのトヨタ自動車のおよそ4倍。
検索エンジンやユーチューブ、グーグルマップなど世界を席巻するサービスを提供しています。
その経営トップが日本のテレビ局の単独インタビューに初めて応じました。
スンダー・ピチャイCEO
スンダー・ピチャイCEO。
インド出身でアメリカのコンサルティング会社などを経て、2004年にグーグルに入社。
ネット閲覧ソフト「グーグルクローム」の開発で頭角を現し、2015年にグーグルのCEOに就任しました。
11月19日、日本のスタートアップの支援拠点を公開するのに合わせCEO就任後、初めて来日しました。
ピチャイ氏は日本の可能性をどのように見ているのでしょうか?
日本はAIの進化を生かそうと熱心だ。
スタートアップ企業はAIを事業の改善に生かそうとしている。
イノベーションの文化も強い。
日本のスタートアップの支援が根付けば実りは多い。
技術が世界を変える
そのピチャイ氏を支えている考えが「技術が世界を変える」。
そこに至る原体験がありました。
インドで生まれ育ったピチャイ氏。
子供の頃、5年待ってようやく家に電話が引かれたといいます。
電話がないころは2時間かけて病院に行っても「また明日来て」と帰されることもしばしばだった。
「電話」を得たことで直前に確認できるようになった。
近所の人が電話を借りに来るなど、「テクノロジーは生活を変える」と目の当たりにした。
そしていまも技術によって世界を変えようとしているのです。
力を入れているのが…
ハードウェア
「Hardware Demo Space」とあります。
家電などと連携できるスマートスピーカーをはじめとしたハードウェアです。
中でも東京オリンピック・パラリンピックが開かれる2020年に向け開発しているのがグーグル翻訳を超える通訳機能。
こんにちわ。
Hello.
こうして、ずっと話し続けていけるということですか?
Do you mean you can keep talking.
一度通訳を始めると2つの言語を聞き分けて翻訳してくれるのです。
29ヶ国語に対応していて飲食店やホテル、観光案内所などで役立てるサービスとして来年スタートする予定です。
量子超越の達成
さらにグーグルは先月、世界の度肝を抜く画期的な技術を発表しました。
それは量子超越の達成。
現在、最先端のスーパーコンピューターで解くのに1万年かかる問題が量子コンピューターによって3分あまりで解けたというのです。
従来のコンピューターより良い予測、より多くのシミュレーションができる。
例えば分子が体内でどう動くかわかり、新薬を作り出せるかもしれない。
潜在力に期待しているが技術が育つには5年、10年かかる。
「ピチャイ氏がグーグルを通じて実現したい夢は?」
真のゴールは成功や知識や健康を得るための技術革新を助けて幸福をもたらすこと。
あるいはもっとうまくAIを使って洪水や台風などを予測したい。
巨大化
ただ、そうした技術開発と同時に進んでいるのが巨大化。
膨大な個人データを収集・分析し、さまざまなサービスに活用していますが、その影響力を懸念する世界各国が規制の強化へと動いています。
「グーグルを制御できるのか?」
可能だ。
グーグルはユーザーの役に立つことに最も重きを置いている。
グーグルは世界の規制当局と連携している。
消費者や社会全体に利益がある規制になるよう協力していく。