
一面、緑が美しいですがこれは今日の昭和記念公園の様子です。

この芝生というのは子供たちのケガを防止するだけでなく街のヒートアイランド対策にもつながるといいます。
国も学校の校庭を土から芝生に変えようと補助金などで後押しをしていて公立学校では10年で1,000校以上、芝生に変えた学校が増えたのです。
ただ全体で見るとまだ7.4%と低い数字となっています。

ここに商機を見出したJリーグのサッカークラブが芝生ビジネスに参入しています。
学校法人にしき幼稚園
[blogcard url="http://nishiki-k.jp/"]
鳥取県米子市の幼稚園。

園児たちがどこかにお出かけおようです。
やってきたのは芝生のグラウンド。

ここはサッカーJ3「ガイナーレ鳥取」の本拠地「チュウブYAJINスタジアム」です。
裸足の子供たち、一心不乱に駆け回ります。
はだしで走るの初めて。

楽しい~

7月に建て替えを予定しているこの幼稚園、グラウンドの芝生化も検討していますが広さから計算すると費用約400万円。

さらに塚田京子園長にはもうひとつの心配が…
メンテナンス。誰がするとか、維持できるかどうか不安。

一方、親たちは芝生に期待を寄せています。
土のグラウンドだとズボンに穴が開いて帰ってきたりした。
しょっちゅうケガはするので、芝だとこけてもケガがなさそうなのでうれしい。

株式会社SC鳥取
[blogcard url="http://www.gainare.co.jp/"]
困っていた幼稚園に一人の男性がやってきました。

こんにちわ、ガイナーレ鳥取の高島です。
園児たちにグラウンドを提供したガイナーレ鳥取のスタッフ、高島さんです。
スタジアムで作っている芝のノウハウを使って芝を作るプロジェクトをやっている。
実はガイナーレ鳥取は自ら芝を育て、販売を始めています。
本業のサッカークラブ運営では3年連続の営業赤字。

そこで芝を新たに収入の柱にしようと考えています。
芝のメンテナンスでも負担を減らすための仕掛けが…

こちらはホンダのロボット芝刈り機、人に代わって自動でグランドの整備をします。
ホームセンターや市販で売っているところと比べたら半分くらいの値段で作れる。トータル的にも安い。

鳥取県が抱える問題
ガイナーレ鳥取が芝ビジネスの参入した背景には鳥取県の抱える問題がありました。
完全な耕作放棄地、こういったところを芝にしたい。

ここは耕作放棄地、元々畑や田んぼだった土地です。
農業の担い手不足で米子市だけで約130ヘクタール、東京ドーム約28個分の土地が耕作放棄地になっているといいます。

なかなか作り手がいない。後継人がいない。
自分の畑だけじゃなく周囲の畑にも除草剤をしないと雑草が侵入してきたら作物ができない。放棄地にされると困る。

こうした町の課題となっている土地を安く借りることで芝の価格を抑えようというのです。
今まで土地の利用が進まなかった理由の一つがこの土です。

まるで砂のようです。海の砂と比べてもあまり違いがありません。

そのため向いている作物が限られていました。
しかし水はけの良さが芝には向いているといいます。
さらにこの土地には芝を作るのにこんなメリットが…・
高島さん、突然に穴を始めました。

掘ること約10分、
出てきましたね。
出てきたのは水。

地下水が豊富なこの地域、1メートルほど掘るだけで水が湧き出てきます。
組み上げの電気代とポンプ代くらいで水まきできる。
この環境を生かしてガイナーレ鳥取の芝は市販のものと比べて約半額になるといいます。
単純にサッカーをしているだけではなく、地位とのつながりや地域を巻き込んで何か一緒にビジネスを作っていく。

株式会社鹿島アントラーズFC
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一方、こちらは茨城県立カシマサッカースタジアム。

熱い戦いが繰り広げられるこのグラウンドにもある課題が…
後日スタジアムを訪れると空っぽ。

鹿島アントラーズFCの鈴木秀樹取締役は、
平日はこんな感じ。
「平日はあまり使わない?」
年間100試合くらいはやるが200日は使っていない。
通常、試合後は痛でいるため人の立ち入りを制限していました。

スタジアムの稼働率を上げないとビジネスとして成り立っていかない。稼働率を上げるためには芝を変えていく。
そこで鹿島アントラーズが開発したのは剥がれにくくて回復が早い新種の芝。
激しいプレイでも芝が剥がれていません。

また今までの芝は縦に伸びていていくので剥がれた部分がなかなか塞がりません。

一方、新種の芝は横に生えていくので剥がれても周辺から補い合うように穴を埋めていくといいます。

回復をさらに早めるためこんな機械も。

ピンク色のライトが芝を照らし始めました。
実はこれ、太陽に近い光を出す機械。
傷んだ部分に当てることで夜でも芝が回復できるといいます。
こうした取り組みで現在、年間100日ほどの稼働日数を150日まで増やしサッカー以外の使い方もしていくといいます。
通常は試合と試合の間、4日のメンテナンス期間を設けていたが新品種では3日で回復できる。コンサートやキャンプ、盆踊り、運動会などに広げていきたい。

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