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[WBS]G20開幕 対ロシアで議論!写真撮影なし 深まる対立

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インドネシアで11月15日に開幕したG20の場で世界的なエネルギーと食料価格の高騰問題をめぐり欧米各国とロシアが激しい議論を繰り広げました。

G20開幕 対ロシアで議論
写真撮影なし 深まる対立

日本時間午後9時ごろのインドネシア・バリ島。

G20(20の国と地域の首脳会合)のため集まった各国首脳が現地の神秘的な雰囲気に魅了され和やかな雰囲気が漂っています。

しかし、G20はいま解決が非常に困難な問題に向き合っています。

1年に1回、各地で開催されるG20首脳会合。日本のほか、アメリカ、イギリス、欧米を中心とした先進国に加えて東南アジアや中東などの新興国も数多く参加する国際会議ですが、今回は例年と大きく異なる事態となっています。

ロシアのプーチン大統領は欠席。代わりにラブロフ外相が参加しましたが、これまで恒例となっていた参加国による集合写真は一部の国がロシアの代表も交えた写真撮影に難色を示したため見送られることに。

会合の冒頭で議長国インドネシアのジョコ大統領が訴えたのは…

インドネシア
ジョコ大統領

戦争を終わらせなければいけない。
その責任がある。
戦争が終わらない限り世界が前に進むことは難しい。

ロシアのウクライナ侵攻後、初めての開催となった今回のG20。非公開の会合ではロシアを非難する言葉が目立ったといいます。

日本
岸田総理

ロシアのウクライナ侵略は国際社会全体の根幹を揺るがす国際秩序への挑戦で最も強い言葉で非難する。

会合に招待されたウクライナのゼレンスキー大統領はオンラインで演説。

ウクライナ
ゼレンスキー大統領

これ以上ロシアに戦争を継続させ、人々に恐怖を与え、世界を不安定にさせることを許してはいけない。
今こそこの戦争を止めるべき時だ。

さらに会合の合間に行われた昼食会では、ゲストとして招待されたFIFA(国際サッカー連盟)のトップが今月カタールで開催されるワールドカップに向けて、こんな呼び掛けが…

FIFA
インファンティノ会長

W杯開催中の一時的な停戦をお願いしたい。
少なくとも「人道回廊」の設置や平和への第一歩として対話再開につなげてほしい。

G20でロシアは激しく反発
中国はロシアと会談も

ロシアへの非難が相次いだ11日の会合。

ウクライナ侵攻の影響で世界に広がる食糧危機やエネルギー価格の高騰なども議題となりましたが、これに対してロシアは…

ワシントン支局
中村寛人記者

今回のG20のパンフレットの中をよく見てみるとロシアのプーチン大統領が寄稿した記事が載っていて、現在国際社会が必要としているのは市場への食料の供給を増やすことだと書かれています。

ウクライナの侵攻には一切触れずに自らの主張を繰り広げたプーチン大統領。

さらに会合に参加したラブロフ外相も…

ロシア
ラブロフ外相

エネルギーと食糧危機の根底にある原因について私たちの考えを話した。
全ての責任はいかなる協議も断固として拒否するウクライナ側にある。

G20各国も反ロシア一色ではありません。こんな動きも…

中国の王毅外相が11日に各国が会談を見送るラブロフ外相と個別会談に踏み切ったのです。

中国
王毅外相

きのう、あなたが緊急搬送されたとのニュースが流れましたが、私はそれがすぐフェイクニュースだと分かりましたよ。

ロシア
ラブロフ外相

ロシアの長年の友人である中国の習近平主席が再任されたことをわれわれはとても喜んでいます。

カメラの前で関係の深さをアピールしました。

中国以外にも資源国としてのロシアに配慮する国もあると見られます。

会合の最大の焦点は12日に出される予定の首脳宣言。ロシアに対する文言などで水面下で激しい調整が行われていて、採択できるかはいまだ不透明な情勢です。

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