12月8日、日本に新たな株式市場がオープンしました。個人投資家が上場する前の未公開企業に投資できる市場です。
新規株式公開を目指すベンチャー企業にいち早く投資してみたい、そんな個人投資家の人気を集めるかもしれません。
新たな"株式市場"始動!個人も未公開株取引
神奈川県座間市にあるダブル技研。産業用機械を開発するメーカーです。
社長の和田博さんがいま力を入れているのが…
これは「壁ゴクー」。壁専門にくっついていく。
チェーンで壁を移動するロボットの開発です。
実はこれ「トレンドたまご」にも登場した運搬システムを応用したものです。
当時はワイヤーで吊り下げる仕組みでしたが、今回は壁に沿って移動する形に変わっていました。
建設会社からタイルの損傷具合を調べるロボットに応用できないか開発を依頼されるなどビジネスの可能性が広がりつつあります。
しかし、ある課題が…
技術・能力も人材も高度な人間が必要になる。
開発を担当する人材の確保などに新たな資金の調達が欠かせないといいます。
12月8日午前、和田さんの姿が都内に。ある企業が開いた記者発表会に同席しました。
日本クラウドキャピタルの柴原祐喜CEO。
いつでもネット注文できる"未上場株式"の市場を創設した。
12月8日に開設されたファンディーノマーケット。個人投資家が未公開株をオンラインで売買できる新たな市場です。
未公開株とは東証などの証券取引所に上場していない企業の株式のこと。
これを個人投資家が購入すると購入先の企業がIPO(新規株式公開)をしたり、どこかに買収されたりすれば値上がり益が見込めます。
ただ未公開の株を途中で売却できる市場はこれまでほとんどありませんでした。
ファンディーノマーケットによって個人投資家は気軽に換金できるようになるのです。
IPO(新規株式公開)までの期間は約10年と言われている。
10年も換金の場がないと投資に踏み切るのも難しい。
しかし、経営基盤の弱いベンチャー企業は投資先としてはハイリスク。
そのため取引できるのは財務や法令遵守の状況といった審査を経た企業に限定。
さらに投資家がその企業の売り上げや利益などを確認できるようにしています。
12月8日に取引が始まったのはベンチャー企業4社のみ。和田さんのダブル技研もそのうちの一つに選ばれたのです。
日本のベンチャー出資の規模は約5,000億円の市場。
アメリカのベンチャー出資は10兆円を突破している。
リスクマネーの供給を高めていければ。