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[WBS] 【THE行列】冷凍食品工場の即売市

2017年4月8日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

百貨店や高級ホテルの味が激安で買える即売市のヒミツとは?

冷凍食品

東京・中野区の住宅街。ある日曜日の朝、10時過ぎになにやら人だかりが。

お客様のお目当ては、

肉まんと小籠包。

安い。すごい安い。

ここに並んでいるのは冷凍食品。しかし、ただの冷凍食品ではありませんでした。

株式会社フジキン光来

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食品加工会社の株式会社フジキン光来。主力は餃子や肉まん、小籠包などの冷凍食品。

見た目は普通ですが、実は大手スーパーや百貨店、高級ホテルなどの委託を受けて作った冷凍食品です。

4年ほど前から月に一度、工場即売市を開いています。

この日はあいにくの天気にも関わらず、レジの前に20人ほどの列を作りました。

並んでまで欲しい、その冷凍食品とは?

株式会社フジキン光来の佐藤光男社長によると、

弊社が63年作っている豚まん。

即売市

中野区のコンテストでグランプリに選ばれた「豚まん」。

スーパーや通販で買うと5個1,000円前後しますが、ここでは半額の500円。

さらに通常800円以上する餃子が、ほぼ6割引の350円です。

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スーパーや百貨店と同じものがほぼ半額で買えるため毎回大賑わい。

この日は約200人が即売市に訪れました。

千葉工場

冷凍食品は千葉にある工場で作られています。

小田憲吾千葉工場長。

「これは何を?」

餃子。カップがあって皮が同じ大きさで切れて落ちる。その中に具が落ちる。

中の具材は国産にこだわり、豚肉やニラ、キャベツなどが包まれています。

この機械は1秒間に2個の餃子を包みます。1日に2万個以上を生産しています。

できた生の餃子はマイナス28度で一晩冷凍。その後、大手スーパーなどのプライベートブランドとして店頭に並びます。

即売市の理由

しかし何故、激安の即売市を始めたのか?

佐藤光男社長によると、

私どもはOEM(受託生産)だから端数が出るということで、今まではこれを捨てていたが、もったいないということで。

実は冷凍食品、賞味期限は1年もつが6ヶ月経つと引き取ってもらえないといいます。

廃棄費用として2トン車を呼ぶと1回7万円ほどかかり廃棄ロスに悩んでいました。

どうせ捨てるなら地元に還元しようと工場即売市を始めました。

即売市を始めたことで新たな発見もありました。

こちらの水餃子は「すぐにゆでられる水餃子はできないか?」という要望。今までの水餃子は5分も6分もゆでるのにかかったが、これは2分半でゆでられる。

皮を改良して半分の時間でゆでられる水餃子を開発。

さらに「肉を魚介類に」という意見から海鮮水餃子も開発し大手スーパーに並ぶことが決まりました。

ゆで時間早いし、味噌汁にも使える。

本当、じゃあこれ2個ぐらい。

即売市ではお客様に積極的に話しかけ調理法のレクチャーをします。水餃子の味噌汁は手軽で美味しいと評判です。

佐藤光男社長はさらなる商品の開発を進めています。

海外でラーメンの需要。それに付随するスープの需要が多い。メイド・イン・ジャパンというのが珍重されるので、その開発を行っている。

廃棄ロスをなくし、商品開発にもつなげる工場即売市。月に一度、多くのお客様がまた列を作ります。

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