美容室で楽しそうに母親と談笑する男性。
いま注目されているベンチャー企業「フリー」の佐々木大輔CEOです。

12月17日、東証マザーズに上場を果たし、時価総額が1,200億円を超えるなど今年2番目の規模となりました。
一体、どのような会社なのでしょうか?

freee株式会社
[blogcard url="https://www.freee.co.jp/"]
会計ソフトといえば?

中小企業が多いとされる沖縄県や石川県でフリーが放送したご当地CM。

フリーが提供するクラウド会計ソフトとはどのようなものなのでしょうか?

kenohi
[blogcard url="https://kenohi.jp/"]
東京・目黒区。商店街の一角にある飲食店「kenohi」。

落ち着いた店内では食事やスイーツなどが楽しめます。

手作りの惣菜による定食が人気です。

スイーツも結構インスタで見ていて。

おいしそうだと思った。

僕がすごく忙しそうだったり、しんどそうだったりしたらゆっくりできないと思う。

店主の田中光さん(27歳)。
ベンチャー企業を退職して今年4月に店を開きました。

1人で店を切り盛りするために導入したのが…
フリーを見つけ、使ってみたら簿記や確定申告の知識はなくていちから勉強しなくて使えるのがいい。

店の帳簿を自動で作れる会計ソフト「freee(フリー)」。

フリーはクレジットカードや銀行口座の入出金情報を自動で取得して取引を記録してくれます。

さらに、
会社名を含む明細は「仕入高ですよ」「消耗品ですよ」と登録しておくと勝手に明細を記帳してくれる。

そこが一番助かっているポイントです。

例えば「シナモンパウダー」と書かれた取引を一度「仕入高」「8%の消費税」と登録すれば、その後は自動で仕分けされます。


これで軽減税率の対応も簡単だといいます。
一番力を入れたい調理や接客に時間を割くために経理の時間を削減できるのはすごく助かっている。

佐々木大輔CEO
会計ソフト「フリー」は中小企業を中心に16万社が使っています。

開発したフリーのCEO、佐々木大輔さん(39歳)。

会計ソフトは今まで誰がどう考えても普通につまらない存在だったと思う。

それを日々使っている人たちもいて、そういう人たちにとってつまらない存在でいいかというと、これは違う話だと思う。

佐々木さんの原点がこの場所にあります。

ここは実家の美容院です。

「実家ですか?」
そうです。こんばんは。

「お母さんですか?」
これがうちの母です。

佐々木さんの母、佐々木明子さんです。

佐々木さん、子供の頃に仕事を手伝っていたといいます。
昔は伝票があってお客様に何をしたか紙で書いた。

これに刺さっていたんだよね。

かつてはカットやシャンプーといったサービスの内容を伝票に書いてまとめていました。

小さいビジネスの中にもいろいろな面白いものがあるなと小さいときからすごくイメージとして持っていた。

大学を卒業してベンチャー企業のCFOを務めていたとき、非効率な経理処理を目にしたことが企業のきっかけでした。


原因は何かと調べてみると会計ソフトが実は障害となっていて、それを全て会計ソフトの中で扱うことができればプリントアウトして、ハンコを押して、またそこに入力し直すことはないはず。

その後、グーグルなどを経て、2012年にフリーを創業しました。

業績を順調に伸ばし、直近の売上高は1年前と比べておよそ2倍の46億円。

フリーは未上場のベンチャー企業の中で一際注目されているのです。
日本経済新聞社のNEXTユニコーン調査では4位にランクインしています。

12月17日、午前8時半すぎ。

佐々木さんたちが向かった先には上場を担当した証券会社の担当者が。

揃って初値が付くのを見守ります。

午前9時。

しかし、買い注文が売り注文を上回り、初値がつきませんでした。

その後、別の証券会社を訪れた際に…

午前9時48分。

初値は公開価格を25%上回る2,500円でした。

「水準は?」
水準はいいんじゃないですか。

佐々木さん、思わず表情が緩みます。
12月17日の終値は2,700円。時価総額は1,200億円を超えました。

フリーはいま起業や副業が広まる動きを追い風と捉えて期待を寄せています。
小さいビジネスでも本業さえしっかりしていたら誰でもスマートにビジネスを育てていける。

簡単にビジネスができる。そんな世の中を作っていきたい。
