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[WBS] 【カイシャの鑑】客にもライバルにもノウハウを全部公開

2016年4月7日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

フリーダムアーキテクツデザイン株式会社

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東京の新宿にある設計事務所「フリーダムアーキテクツデザイン株式会社」。

戸建住宅の設計が専門で2014年度の売上高は約15億円です。
大手の建築設計事務所です。

一般的には設計士は建物の設計・工事監理を担う建築設計事務所の主役的存在です。

ところがフリーダムアーキテクツデザイン株式会社では建築士が営業マンも兼ねています。
建築士が接客からクレーム処理まで行うのです。

工事費

一般的には住宅などの価格は2,000~2,500万円など総額表示されています。

しかしフリーダムアーキテクツデザイン株式会社では過去の工事費の内訳を公開することをルールにしています。
そこにはどの工事にいくら費用が発生したのが書かれています。

お客様は言います。

設計事務所さんでここまではっきり見たことがなかった。

鐘撞正也社長

いろんな業界から圧力というか「フリーダムさん何してるんだよ!」と。設計事務所の敷居を下げてオープンにしたかった。

設計士

フリーダムアーキテクツデザイン株式会社では社員の4分の3が設計士です。

スタッフが200人がいる中、150名が設計士。なかなか設計士主体の会社は珍しい。

設計士は自分のこだわりを押し通すイメージがありますが、フリーダムアーキテクツデザイン株式会社ではそれは許されません。

設計士は互いにライバル意識はしていますが、アドバイスや情報共有など設計士同士が助け合う決まりがあります。

建築家・設計士は作品を作る行為が今までもてはやされていたが、1つのデザインを追求するよりは多様なデザインの引き出しを持つのが勝ち。

本社の一角では設計士同士のディスカッションが行われていました。
設計士同士がアイデアを出し惜しみしないことが徹底されています。

ディスカッションに参加していた一人が入社3年目の内藤正宏さん。

10年で一人前と言われている設計士ですが、内藤正宏さんは入社2年目で注文住宅の設計を手がけました。
これは異例の早さだと言われています。

データの公開

フリーダムアーキテクツデザイン株式会社では業界のレベルアップのために設計図や使用建材のデータを社外に公開しています。

公開したところで実は損することはない。料理のレシピと同じで同じ物ができたとしても実は細かいところが違うという。オープンな会社でノウハウもたくさんあると採用面で非常に効果が出る。

入社希望者

2年前にデータを公開して以降、入社希望社が殺到しています。
設計士の人数は2年前に比べて69人も増え、167人になっています。

契約件数も順調に増えて2014年には318件で売上高は約15億円で過去最高になっています。

設計士の仕事

一般的な設計士の仕事は設計図の作成と工事監理です。

フリーダムアーキテクツデザイン株式会社では「営業」「要望聞き取り」「土地探し」「設計図の作成」「建材の選定」「住宅ローン相談」「施工業者の選定」「工事監理」「竣工・引き渡し」「アフターケア」など設計士の仕事が多岐に渡っています。

アフターケア

一級建築士の須原実さん。この道15年のベテランです。

その須原実さんが訪れたのは2014年に須原実さんが設計して完成した住宅です。

設計士は一般的には設計図の作成と工事監理以外は関わりませんが、フリーダムアーキテクツデザイン株式会社では設計士が自ら定期的にアフターチェックを行います。

一人の担当者に長く付き合いしてもらえるのはすごく助かる。

設計士が最初からずっと関わりお客様との信頼関係を構築しています。

このような働き方に須原実さんは

設計士なら誰でも望んでいることだと私は思います。最後まで責任を持って携わっていきたい。

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